なでしこジャパン、強豪ブラジルから3点奪取「評価できる」 敗戦もパリ五輪予選へ前進「充実なゲームになった」

ブラジル代表に敗戦したなでしこジャパン【写真:Getty Images】
ブラジル代表に敗戦したなでしこジャパン【写真:Getty Images】

国際親善試合でアディショナルタイムに勝ち越し点を奪われる

 なでしこジャパン(日本女子代表)は、現地時間11月30日にブラジル女子代表とアウェーで国際親善試合を実施。試合終盤の連続ゴールで2点ビハインドを追いついたものの、ほぼラストプレーでの失点で3-4と競り負けた。

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 日本は実質的なB代表チームとして臨んだアジア大会での優勝に貢献した17歳DF古賀塔子が、スタメンとして代表デビューのピッチに立った。今季からイタリアのローマでプレーする主将のMF熊谷紗希が中盤のアンカーの位置を取り、イングランドでプレーするMF長谷川唯、MF長野風花がインサイドハーフに入って中盤を構成。11人のうち8人が海外でプレーする選手たちになった。

 敵地でのゲームに主導権を奪われる苦しい前半を過ごしていたが、前半38分に左サイドを突破したFW宮澤ひなたが中央に折り返したボールがファーまで流れると、DF清水梨紗がワンタッチで中央へ。これをFW藤野あおばが蹴り込んで先制点を奪った。しかし3分後にペナルティーエリアすぐ外からのフリーキックをFWベアトリスに蹴り込まれ、1-1の同点で前半を終えた。

 後半はボールを持つ時間を長く立ち上がったが16分、セカンドボールの奪い合いからFWガブリエレ・ジョルダンに一気に突破され、GK平尾千佳が一度はストップしたもののこぼれ球を蹴り込まれた。さらに後半18分には熊谷と競り合いながらベアトリスに前進され、そのままループシュートを決められて一気に2点差をつけられた。

 追いかける日本はラスト5分になろうかというところで、古賀と同じくアジア大会の優勝に貢献して途中出場での代表デビューだった18歳MF谷川萌々子がPKを獲得するとDF遠藤純が蹴り込む。そして後半43分には右サイドから清水が入れたクロスにFW田中美南がニアサイドに飛び込んで合わせ同点ゴールを奪った。しかし、ほぼ試合のラストプレーとなった後半アディショナルタイム7分にFWプリシラ・フロールに劇的な決勝ゴールを決められて3-4で敗れた。

 試合後会見で池田太監督は「選手たちも最後まで走ってビハインドを追いついた。悔しい結果ではあるけれども、選手を称えたいところはある。五輪予選に向かって見えてきた部分、試せた部分もあり充実なゲームになったのは事実。若い選手も長くプレーできたし、3点取れたことは評価できる。ゲームコントロールの部分では考えを伝えながら予選へ準備したい。古賀はスタートから落ち着いて、ビルドアップの見ているところもドリブルもできていた。守備のところもスタートから出せていた。谷川は難しい状況でもしっかりゲームに入り、PKにつながる仕掛け、周りを把握している彼女の長所が出た」と話した。

 また、清水は「ブラジルの選手の独特の間合いを感じた。失点が立て続けになってしまった。2失点目のところでもう一度チームで落ち着いてやろうというのがあって良かったというのが私の反省としてある。詰めの甘さはチームとしての課題。すぐまた試合があるので、その課題に対してチャレンジができる。コンディションを良くして次の試合に臨みたい」と話した。

 ブラジル遠征中の日本は現地時間12月3日に再戦が予定されている。来年2月には、パリ五輪への出場権を懸けたアジア最終予選で北朝鮮とのホーム&アウェーが待っている。

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