ACLグループ第5節のメルボルン・シティ戦で打ち合い、3-3ドロー決着に

　ヴァンフォーレ甲府は11月29日に行われたAFCチャンピオンズリーグ第5節のメルボルン・シティ戦で3-3と引き分けた。この結果、最終節をグループ首位で迎えることとなり、アウェーで行われるブリーラム（タイ）戦に引き分け以上でJ2初となる決勝トーナメント進出が決まることになった。

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　J2最終節・モンテディオ山形戦（1-2）で後半アディショナルタイムに決勝点を決められ、プレーオフ進出を逃した甲府にとっては、その試合以来となる約2週間ぶりの公式戦となった。開始早々にDFカラム・タルボットに先制ゴールを決められたが、DF井上詩音のゴールですぐに同点に追い付く。さらに前半43分のMF鳥海芳樹のゴールで逆転したが、後半の立ち上がりに2失点して再逆転される。それでも、試合終了間際にMF宮崎純真が同点ゴールを決め、3-3で引き分けた。

　篠田善之監督は、「今日もたくさんのサポーターに来ていただいて、選手たちはモチベーション高くゲームに入りました。切り替えであったり、頭の回転、判断の部分では、自分たちでジャッジしたり、簡単なところがいくつか見えました。先制点を与えてしまったことで、よりパワーを使わないといけなくなりましたが、よく追い付いて、突き放したのは良かったです。

　ただ少し、後半の入りにPKもありましたが、オープンになったというか、ミスでスペースを与えたことは反省しないといけない。立て続けの失点でより苦しくなってしまいました。交代出場した選手が、チームにパワーをくれて追いつけたのは良かったなと思います」と試合を振り返った。

　続けて「これだけ多くのサポーターの前でしたので、なんとか勝利を届けたかったが、私も含めて足りないところがいくつか見えました。本当にありがたい声援を受けて、選手たちは前向きに走ってくれました。最終節に可能性を残しているので、しっかり準備をしていきたい」と、この日は得られなかった勝利を最終節で掴みことを誓った。

　J2最終節で敗れてから、難しいチーム状況にあった。篠田監督は言う。

「プレーオフ進出の可能性を断たれて、精神的にも全員がショックを受けていたなかで、もう一度、切り替えてこのゲームに臨みました。いくつか問題がありましたが、ああいう（逆転したあとに再逆転される）ゲーム展開で、最後に尻すぼみで終わる可能性もあったなか、選手たちからも鼓舞する声が聞かれたし、交代出場した選手も『なんとかしよう』としていたし、ピッチに残っていた選手も前の選手はフィニッシュに持っていくこと、うしろの選手は無失点でカウンターを受けないことを意識してプレーしていました。

　それが同点ゴールにつながったと思う。その選手たちの頑張りと、サポーターの後押しがすごく強力だった。選手たちも嬉しかったし、負けるわけにはいかないという思いがあったから、足も出たのだと思う」と、改めて1万5000人を超える観客が集まったなかでのゲームの意義を口にした。