「もう少しセルフィッシュになっても良かったかも」 甲府ウタカがACLメルボルン戦のチャンスでパスを出した訳
メルボルン戦は3-3のドローでグループ首位キープ
ヴァンフォーレ甲府は、11月29日に行われたAFCチャンピオンズリーグ(ACL)グループステージ第5節のメルボルン・シティ(オーストラリア)戦に3-3で引き分け、グループ首位のままで、最終節を迎えることとなった。
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ここまでJ2を戦っていた甲府は、リーグ戦とACLでは大きくメンバーを分けて戦っていた。しかし、この試合はJ1昇格プレーオフ進出を逃してから迎えたこともあり、篠田善之監督はベストメンバーを選出して、試合に臨むことができた。
リーグ戦ではFWクリスティアーノが先発してきたなか、FWピーター・ウタカはACLで4試合連続となる先発出場を果たす。前線で献身的なプレーを見せたが、シュートチャンスを得られないなかで、後半18分にはベンチに下がった。
自身の交代に関しては「正直に言うと、悔しい思いはあった。まだ2-2でこれからというところだったし、チームのためにハードワークもできていたと思う。クリスティアーノがサイドに入ってくれれば、素晴らしいクロスをもらえるし、(長谷川)元希と3人でいい攻撃ができると思っていたから。それに唯一、自分でもシュートを打てるチャンスがあった時には、元希にチャンスをあげてしまったからね」と、ピッチでプレーを続けたい考えだったことを明かした。
なかなかシュートチャンスがなかったウタカにとって、最大の見せ場は2-1で迎えた前半終了間際に訪れた。相手エリア付近でボールを受けて、フィニッシュまで持ち込むかと思われたが、サポートに入ったMF長谷川元希にパス。長谷川がゴールを狙ったが、惜しくもシュートは枠を捉えなかった。
「元希にチャンスをあげてしまった」と語ったウタカは、その理由について「素晴らしい動き出しを元希がしてくれたから、その動きを無駄にはできなかった。同時に元希からリターンパスが来るかもしれないと思っていたんだ。あの場面以外に、シュートを打てそうな場面もなかったから、もう少しセルフィッシュ(自分勝手)になっても良かったかもしれない。僕たちはアウェーゲームで、まだゴールを挙げられていないから、今日の試合に勝ち切ってグループステージ突破を決めたかった」と、勝ち点1の獲得にとどまったことを悔しがった。
ここまで5試合で1得点のウタカだが、随所で相手の脅威になるプレーを見せている。この試合は不完全燃焼に終わったが、グループステージ最終節のブリーラム戦では、この日の鬱憤を晴らすプレーが見られるだろうか。