バブル崩壊の中国、サッカー界は復活の兆し!? 武漢の高畠監督が実感「スーパーリーグも上位はレベルが高い」
武漢の高畠監督は「日本と韓国のチームは非常に力がある」と言及
武漢三鎮(中国)を率いる高畠勉監督は、11月29日に行われたAFCチャンピオンズリーグ(ACL)グループステージ第5戦で浦和レッズと対戦し、現在の中国勢について「中国スーパーリーグも上位はレベルが非常に高い」と話した。
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中国は政府のゼロコロナ政策の影響が大きく、2020年以降のACLではユースチームのような若手選手たちで大会に臨んできた。場合によっては、地方自治体からの判断で大会直前に出場辞退したこともある。その間に中国では広州恒大(当時名称)などを支えた不動産バブルなどが終焉を迎え、多くのクラブがダウンサイジングされてアジアの舞台でクラブチームレベルでの競争力を失っていた。
しかし、今季はすべての中国勢がフルメンバーで参戦。例えば、昨季の中国でリーグ2位の山東泰山は4月に開催されたACLグループステージで浦和と同組だったが、レギュラークラスの選手が誰もいない構成で2試合連続5-0で浦和が勝利という状況だった。今季は横浜F・マリノスと同組に入り、5試合を終えて4勝1敗の勝ち点12でグループステージ突破に近づいている。
昨季のリーグ王者、武漢を率いる高畠監督は1-2で浦和に敗れた試合後、「グループ突破に向けてお互いに負けられない一戦だった。立ち上がり、埼スタのサポーターの後押しで浦和の圧力になかなか我々の力を発揮できない時間が続いた。相手の圧力が弱まってから、多少は我々の方が良い時間帯、ボールを持つこともできるようになったが、前半に試合が落ち着いた中でPKの失点をしてしまったのが痛かった。アウェーで非常に難しいゲームになったが、なんとか勝ち点3を持ち帰りたかった。残念な結果になった」と振り返った。
そのうえで、高畠監督はACLに参加してみての実感として「中国のサッカー界もバブルがはじけ、サラリーの問題もあるけれども、外国人選手は有名な選手も残ってレベルは上がっている印象がある。ただ、ACLで久々にトップチームが出てきたところでいくと、日本のチーム、韓国のチームは非常に力がある。中国スーパーリーグも上位はレベルが非常に高い。もう少し慣れてきたらアウェーでの戦い、相手のサッカーに臨機応変に対応することもできるようになると思う」と話した。
過去には広州や上海上港(当時名称)などがACL決勝トーナメントの常連としてアジアでの存在感を発揮した。今大会で武漢は敗退が決定したが、アジアのクラブレベルの大会方式が刷新される今後は日本勢にとっても警戒すべき相手に復活してきそうな気配だ。