ACL前回王者・浦和が狙う“逆転”でのグループ突破 GK西川「キックオフと同時に強いレッズを見せていきたい」
前回の試合の退場でスコルジャ監督、明本もベンチ入りできず
浦和レッズは11月28日にAFCチャンピオンズリーグ(ACL)グループステージ第5戦、武漢三鎮(中国)戦に向けた前日会見を実施。ベンチ入り停止処分のマチェイ・スコルジャ監督に代わって指揮を執るラファル・ジャナスコーチは「勝つときにはできるだけ大きな点差で勝ちたい気持ちがある」と、可能性を残すグループ突破に言及した。
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浦和は第3戦と第4戦で浦項スティーラーズ(韓国)に連敗。第4戦ではDF明本考浩が試合中のプレーで、スコルジャ監督が試合終了間際に異議でレッドカードを提示された。明本は2試合出場停止、スコルジャ監督は今季限りでの退任が決まっているものの4試合ベンチ入り停止処分と発表されている。そのため、前日のトレーニングまでは通常通りスコルジャ監督がチームを指揮するものの、試合だけはジャナスコーチがベンチに入る。
ここまで4戦を終えて1勝1分2敗の勝ち点4と苦しい浦和は、2連勝して勝ち点を10としてグループの2位になり、東地区5グループそれぞれの2位のなかで上位3チームに入るしか突破の可能性がない。その際には、得失点差で優位に立つ必要もありそうだ。ジャナスコーチは12月6日に最終戦のハノイFC(ベトナム)とのアウェーゲームも残すなかで、突破に向けて言及した。
「もちろんグループを突破するためには2勝するのが最低条件で、ハノイ戦を考えるのではなく、まずは明日のことに集中して勝ちに行きたい。ピッチに立った時にまずは勝つことを考えているし、勝つときにはできるだけ大きな点差で勝ちたい気持ちがある。例えば、ホームのハノイ戦は1点、2点と取った後も体力をセーブするのではなく得失点差を広げた。明日も良いゲームをプレーして、できるだけ多くの得点を決めたい。でも、もちろん勝ち点3が最も重要なもの。1-0であっても勝利できれば我々にとって良い結果になる。あとはゲームの状況次第だ。もちろん本日も試合があるし、今回の試合が終わった後に状況がハッキリするだろうけど、それが終わってから考えたい」
会見に出席したGK西川周作は、今大会が初めて秋春制で行わることによりJリーグのシーズンとズレている件については「秋春制になったからと言ってこの時期の難しさは感じない」と話す。一方で、今月に入ってスコルジャ監督の退任やMFアレックス・シャルクの退団、FWホセ・カンテの現役引退が発表されているだけに、「リーグ戦が終わりに近づくにつれてチームを離れる監督や選手がいて、個人的にはつらい時期になってくる。それも受け入れて戦わないといけないけど、離れる人のためにもという気持ちが強い。何としても勝ってみんなで喜べるように全力を尽くしていきたい」と話した。
浦和は10月20日の柏レイソル戦以来、公式戦での勝利がない。今季の埼玉スタジアムで戦う最後のゲームになるだけに、ジャナスコーチは「この1か月が本来の私たちではないということを証明する試合でもある。今シーズンの公式戦はホーム最終戦。ここでしっかり勝って、ファンの方とのお別れをしたい」と話し、西川は「全員で良いトレーニングをして、いい準備ができている。キックオフと同時に強い浦和レッズを見せていきたい。」と力を込めた。
浦和は今季すでに54試合の公式戦を消化し、この武漢戦が55試合目。疲労の蓄積は大きな敵になるが、何とかホーム最終戦でサポーターに勝利を届けたいところだ。
(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)