立ちはだかる三笘、伊東、久保の“牙城” 熾烈な2列目争いを日本代表OBが予想「堂安、南野、鎌田は現状サブが妥当」【見解】

森保ジャパンの2列目で熾烈なポジション争い【写真:徳原隆元】
森保ジャパンの2列目で熾烈なポジション争い【写真:徳原隆元】

【専門家の目|栗原勇蔵】三笘が戦列に戻れば、伊東、久保とのトリオが第1オプション

 森保一監督率いる日本代表は、11月21日にサウジアラビア・ジッダで行われた北中米ワールドカップ(W杯)アジア2次予選第2戦でシリア代表と対戦し、5-0で快勝した。4アシストを記録したMF伊東純也、先制点を決めたMF久保建英のほか、11月シリーズは怪我で活動自体となったMF三笘薫もおり、2列目のポジション争いは熾烈。日本代表OBの栗原勇蔵氏は、MF堂安律、MF鎌田大地、MF南野拓実は現時点ではサブ扱いとの見解を述べている。(取材・構成=FOOTBALL ZONE編集部)

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 中立地のサウジアラビア・ジッダで行われたシリア戦、日本は前半32分に久保が弾丸ミドルシュートで先制点を奪うと、同37分に伊東からFW上田綺世が右足で合わせて追加点。3分後には再び伊東のパスに再び上田が押し込んでこの日2点目を決めた。

 後半立ち上がりに久保とDF菅原由勢が“トリックフリーキック(FK)”を決めて、追加点。終盤には伊東のアウトサイドのパスに途中出場のFW細谷真大がA代表初ゴールでダメを押した。

 日本代表OB栗原氏は、「シリアは引いていたし、最初は苦戦していた」と語りつつ、流れを変えたのは久保の一撃だったと言及する。

「シリアはなるべくゼロで行こうというプランしかなかったはず。そのなかで久保が凄いシュートを決めたけど、1点取られても、2点取られても、前から出てくるわけでもなく、ずっと防戦一方でした。あの久保のミドルが決まったことがすべてだった」

 シリア戦では、右サイド、左サイドの両方でプレーした伊東が4アシスト、インサイドハーフの久保が1得点1アシストと躍動した。左サイドの第1オプションである三笘が今回は不在だったが、三笘が戻ってくるとなれば、この3人がレギュラー候補だろう。栗原氏も「三笘、伊東、久保がハマれば、日本代表はさらに強烈になる」と見解を述べる。

「トップ下(のレギュラー)がなかなか決まらず、右が伊東、堂安、久保とダブついていた。久保はクラブでもプレーしている右で使ってあげたいところだけど、伊東はどう考えても真ん中の選手ではない。1トップは上田綺世がハマりつつあるなかで、トップ下はすごく重要になる。やるなら久保。久保がトップ下をやってくれれば一番攻撃力が増す」

南野のテクニック、堂安の一発は貴重なオプション

 三笘、伊東、久保をスタメンで使うとなれば、必然的に10番の堂安、鎌田、南野はセカンドユニット扱いになる。栗原氏も「順当なら三笘、伊東、久保」とポジション争いに触れる。

「南野、鎌田、堂安はオプションの1つなのは間違いない。中村敬斗を含めて、アタッカーはどんどんいい選手が出てきている。今試合に出ている選手でも、不調になる時はある。調子のいい選手をいかに使うか。この選手を使わないとガクっと力が落ちることはない。シリア戦を見ていても、南野は間で受けてターンとか、やはり上手い。森保さんは最初にカードを切ったのは南野(同時間帯に細谷真大も投入)。期待と、結果を出させてあげたいという思いが見える。堂安は気持ちも強いし一発がある。いたら相手からしたら嫌な選手。ただ、今は順当なら三笘、伊東、久保が一番の選択肢でしょう」

 森保監督が2024年元日のタイ戦以降、どのような起用をしていくのか注目が集まる。

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