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ミラン、今季復調の要因は“省エネサッカー”? 伊紙公開の「平均走行距離」で20チーム中18位
ミランの平均走行距離は1位のナポリより5km以上少なく、“効率重視”が浮き彫りに
日本代表FW本田圭佑が所属するACミランは、23日のイタリアスーパーカップを制して久々のタイトルを獲得し、リーグ戦でも消化試合が1試合少ないながら暫定5位につけている。イタリア紙「ガゼッタ・デロ・スポルト」が公開した今季の平均走行距離で、ミランはセリエAの20チーム中、下から3番目の“省エネサッカー”であることが明らかになった。
ミランは今季からイタリアで戦術家としての評価を高めている元イタリア代表FWヴィンチェンツォ・モンテッラ氏を監督に据えてチームの再構築を図っている。モンテッラ監督はシルビオ・ベルルスコーニ会長による「トップ下を置いて2トップ」という恒例の現場介入を「私は3トップでやる」と突っぱねて4-3-3システムを採用。そのうえで、試合中には柔軟に4-4-2システムも併用しながら大補強が叶わなかったチームを立て直している。
一方で、そのサッカーは“効率重視”であることが浮き彫りになった。ガゼッタ紙のデータによると、ミランの1試合平均走行距離は104.191kmで20チーム中18位。109.214kmで1位のナポリより5km以上少ない数字となった。首位のユベントスは107.719kmの6位で、それよりもミランは3.6kmほど少ない数字となっている。
ナポリは昨季エースとしてチームをけん引したアルゼンチン代表FWゴンサロ・イグアインが流出したが、その穴をチーム全体の運動量で埋めようとしているデータが示された。ミランに関しては、FWスソとFWエムベイエ・ニアングら突破力のある両ウイングをシンプルに活かした攻撃を仕掛けるため、距離を詰めたパス交換は少ない。PKを除くゴールのうち、3トップの占有率も約70%と、シンプルに前線の選手の個の能力を活かしている。そうした要素が、平均走行距離の少なさとして表れたようだ。