かつて柿谷曜一朗のライバルと言われた男 河野広貴が19日のC大阪戦に秘める2つの思い
19日のC大阪戦に勝たなければいけない2つの理由があるのだ。
彼には、かつて好敵手と呼ばれる存在がいた。3年前まで東京Vに在籍していた河野は、徳島戦の前になると、毎回同じ質問をされた。
「次は、ライバルの柿谷選手がいますが」
日本代表FW柿谷曜一朗とは、U―16、U―17日本代表時代から続くライバル関係にあった。ただし、当時、飛び級でプロ契約を結んでいた柿谷はU―17代表では不動のエース。河野はその控えだった。
だが、質問をされるたびに「負けるとか、勝つとかじゃない。そんなに意識もしていない。でも、あっちの方が上だなんて思ったことは一度もないよ」と言い切ってきた。
ただ、その話はもう過去のことだ。今や柿谷はザックJAPANのエースとして期待を集めるまでになった。河野にとって、華々しいライバルの活躍はまぶしく映っていたはずだ。なぜなら柿谷が脚光を浴びたこの2年間、河野は雌伏の時を過ごしてきたからだ。FC東京へと移籍した2012年から2シーズン、ベンチを温める時間が続いていた。