北朝鮮の「ロナウド」、消息絶ち3年…W杯予選で“サプライズ復帰”に世界驚き「謎の事件!」

北朝鮮代表のハン・グァンソン(写真は2020年のもの)【写真:Getty Images】
北朝鮮代表のハン・グァンソン(写真は2020年のもの)【写真:Getty Images】

W杯アジア予選のシリア戦で復帰、失踪したFWハン・グァンソンの復帰に世界各国が注目

 ヨーロッパの舞台で活躍し、「人民ロナウド」というニックネームを得て姿を消した北朝鮮代表FWハン・グァンソンが、3年ぶりに再びグラウンドに姿を現し話題を呼んでいる。かつてイタリアの名門ユベントスにも所属した同選手の“サプライズ復帰”に海外メディアは「謎の事件」と衝撃的に伝えている。

 現在25歳のハン・グァンソンは、北朝鮮のキム・ジョンウン総書記によって2013年に設立されたピョンヤン国際サッカー学校出身。政府の支援を受けてスペインに留学し、17年にイタリア1部セリエAのカリアリユースに入団し、すぐにプロに昇格して正式デビュー後、有望株として注目を集めた。

 2019年にはユベントスのU-23チームへレンタル移籍。翌年に買い取りオプションを行使されたものの、トップチームで出番がないまま、カタールのアル・ドゥハイルへ。その後、国連安保理の北朝鮮制裁(核兵器開発計画支援に対する資金送金への懸念)の影響で契約終了後、追放されたと伝えられ、2020年8月のシーズン最後の試合から姿を消していた。

 そんななか、11月16日に行われた2026年北中米ワールドカップ(W杯)アジア2次予選のシリア対北朝鮮戦(0-1)で背番号10番をつけ先発メンバーに名を連ねたハン・グァンソンの姿を確認。韓国メディア「YTN」によると、国際Aマッチに出場したのは2019年11月のW杯アジア2次予選以来、4年ぶりのことだという。

 2020年8月以降、消息を絶ってから3年、公の舞台へのサプライズ復帰を、世界各国のメディアが一斉に報道。「YTN」は「消えた『北朝鮮ロナウド』ハン・グァンソン、4年ぶりにサプライズ登場」との見出しで報じれば、ホンジュラスメディア「LA PRENSA」も「謎の事件!」と驚きを持って伝えた。

 スペイン紙「ムンド・デポルティーボ」では「2020年の試合以来、行方不明とみなされ、引退したという事実があったにもかかわらずその姿を明らかにした。彼は母国のチームのスターであり続けている」と、実際にピッチに立ったハン・グァンソンの姿も掲載しつつ、突如姿を現した北朝鮮代表FWの動向に熱視線を注いでいた。

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