英記者がミャンマー戦先発11人を採点 高評価続出も「最も効果的ではなかった」とインパクトに欠けたのは?
【識者の目】上田がチーム最高の9点評価、相馬にはもう一歩の奮起に期待か
日本代表は11月16日、2026年北中米ワールドカップ(W杯)アジア2次予選の初戦でミャンマーと対戦して5-0の完勝を飾った。かつてアジアサッカー連盟の機関紙「フットボール・アジア」の編集長やPAスポーツ通信のアジア支局長を務め、ワールドカップ(W杯)を7大会連続で現地取材中の英国人記者マイケル・チャーチ氏が先発メンバーを採点。ハットトリックを達成した上田綺世にはチーム最高の9点を与え絶賛している。
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日本代表・ミャンマー戦の先発メンバー採点(10点満点)
<GK>
■大迫敬介 6点
90分を通じてミャンマーがハーフウェーラインを越えることはほとんどなく、必要なセーブは1つもなかった。試合終盤に森保監督が前川黛也との交代を決断したのも驚きはない。
<DF>
■毎熊晟矢 6点
序盤は上手く攻め上がっていた。前半15分には右サイドを突破して、上田へリードを広げるためのチャンスを提供したが、シュートはゴール横に外れた。堅実な仕事をした。
■谷口彰悟 6点
ほかのディフェンダーと同様に試される場面はほとんどなかったが、パスで深い位置から相手の隙を突くことができることを示した。
■町田浩樹 6点
20分の鋭いシュートはミャンマーGKのファインセーブを誘った。ボールを持つ時間が与えられれば深い位置からでも相手の脅威になることを強調した。それ以外はすることがほとんどなく静かな夜を過ごした。
■中山雄太 6点
腕章を巻き、存在感を示した。前へ出ていく必要はほとんどなく、ボール保持時はしている時は田中碧と並んで中盤でプレー。十分に堅実だった。
<MF/FW>
■田中碧 7点
ホールディングMFの役割をひとりでこなしたが、ミャンマーの超守備的なアプローチの前に懸念すべきことはほとんどなかった。プロフェッショナルとして必要なことをやり遂げた。
■堂安律 8点
終盤のゴールは彼のオールラウンドな活躍にふさわしい報酬だった。上田の2点目につながるスルーパスは間違いなく最高水準のものだった。
■鎌田大地 7点
ピッチに立ったのは45分間だけだったが、中盤と前線の間を往来する懸命さとオン・ザ・ボールでの能力でミャンマーに問題を引き起こした。素晴らしいシュートはGKにとってノーチャンス。
■南野拓実 8点
2つの魔法のようなプレーでミャンマーの守備を切り開いた。ここ最近の日本代表としては最高のパフォーマンスの1つ。上田の1点目と3点目につながるパスは卓越していた。
■相馬勇紀 6点
日本の攻撃陣の中では最も効果的ではなかった。ミャンマーが守備を固め、森保ジャパンは創造性を発揮していたが、ファイナルサードでのインパクトに欠けた。
■上田綺世 9点
3つの見事なゴールを全て異なるフィニッシュで決めた。彼のヘディングは素晴らしく、2点目は角度のないところから見事なシュート。そして3点目も非常に狡猾だった。
マイケル・チャーチ
アジアサッカーを幅広くカバーし、25年以上ジャーナリストとして活動する英国人ジャーナリスト。アジアサッカー連盟の機関紙「フットボール・アジア」の編集長やPAスポーツ通信のアジア支局長を務め、ワールドカップ6大会連続で取材。日本代表や日本サッカー界の動向も長年追っている。現在はコラムニストとしても執筆。