2アシスト記録の南野拓実、ノーゴールの結果を日本代表OBはどう見た? 「いつか爆発するのを期待するしか…」【見解】

日本代表の南野拓実【写真:徳原隆元】
日本代表の南野拓実【写真:徳原隆元】

【専門家の目|栗原勇蔵】南野は「サッカー人生の中で流れがあまり良くない時期」

 森保一監督率いる日本代表は、11月16日に行われた北中米ワールドカップ(W杯)アジア2次予選初戦でミャンマーに5-0で快勝した。インサイドハーフで先発出場し、後半22分までプレーしたMF南野拓実はFW上田綺世の2ゴールを演出したが、日本代表OB栗原勇蔵氏は、「いつか爆発するのを期待するしかない」と見解を述べている。(取材・構成=FOOTBALL ZONE編集部)

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 日本は守備を固めるミャンマーを相手に、1トップに入った上田がハットトリックを達成。4-1-4-1システムでMF鎌田大地と並んでインサイドハーフに入った南野は、前半11分に背後にふわりと浮かせたパスを入れると上田が走り込み、ヘディングで押し込んで先制に成功した。

 3点リードで迎えた後半4分、南野が浮き球で背後に供給すると上田が飛び出してくる相手GKを右足アウトサイドのシュートでかわして流し込んでこの日3点目でリードを拡大。南野は後半22分にFW細谷真大と交代するまでプレーした。

 上田とのホットラインで2アシストを記録した南野だが、唯一放った後半19分のシュートは連係からのドリブルで敵陣ペナルティーエリア内に持ち込むも、シュートは枠内に飛ばせず。ゴールラッシュの中で、得点は奪えなかった。

 元日本代表DF栗原氏は、「ミャンマー相手ですらゴールできないのは、彼のサッカー人生の中で流れもあるのかな。もし今日ゴールしていたら、やっぱり弱い相手にはできるよねというだけの話。今は流れがあまり良くないなかで、逆に言ったらアシストしたということで良かったんじゃないですか」と南野の置かれている状況について見解を述べた。

「今の日本代表は選手層が厚くなっているし、大事な時に(ゴールを)取ってくれることを信じて、来たる時にとっておいてもらう感じですかね。絶対に選ばなくちゃいけないということはどの選手もない。ただ、森保さんが平等に選手を見たなかで、たとえ結果が出なかったとしても選ぶということは、南野は練習から何か抜けたものがあるから選んでいる。間違いなく持っている証拠。それがいつか爆発するのを期待するしかない。W杯アジア予選初戦できっちり勝ったことが一番の良かったところで、今日は経験以外にいい悪いを判断しづらい参考外の試合だと思います」

 前回の10月シリーズでカタールW杯以来の代表復帰を果たし、2か月連続での招集となった南野。かつて10番も背負った男は、代表で地位を取り戻せるか注目が集まる。

【読者アンケート】ミャンマー戦@ベストコンビ

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栗原勇蔵

くりはら・ゆうぞう/1983年生まれ、神奈川県出身。横浜F・マリノスの下部組織で育ち、2002年にトップ昇格。元日本代表DF松田直樹、同DF中澤佑二の下でセンターバックとしての能力を磨くと、プロ5年目の06年から出場機会を増やし最終ラインに欠かせない選手へと成長した。日本代表としても活躍し、20試合3得点を記録。横浜FM一筋で18シーズンを過ごし、19年限りで現役を引退した。現在は横浜FMの「クラブシップ・キャプテン」として活動している。

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