冨安健洋、W杯シリア戦は「起用すべき」 日本代表OBが指摘「いるかいないかで全然違う」【見解】
【専門家の目|栗原勇蔵】ミャンマー戦で先発した谷口と町田でもやれるとは思うが…
森保一監督率いる日本代表は、11月16日に行われた北中米ワールドカップ(W杯)アジア2次予選初戦でミャンマー代表に5-0で快勝した。DF冨安健洋はベンチ外だったが、21日に中立地サウジアラビアで行われる第2戦シリア戦に向けて、日本代表OB栗原勇蔵氏は「冨安を使って守備は万全で臨むべき」と推奨している。(取材・構成=FOOTBALL ZONE編集部)
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多くの負傷者が出ていたなか、森保監督は2列目にMF相馬勇紀、MF南野拓実、MF鎌田大地、MF堂安律を並べる4-1-4-1で試合に入った。守備的に臨んできた相手に対して先発出場した1トップのFW上田綺世がハットトリックを達成、堂安も試合終盤に欲しかったゴールを決めるなど、5-0で幸先の良いスタートを切った。
日本代表は6月のエルサルバドル戦を皮切りに、国際Aマッチで7連勝を達成。それぞれ複数ゴールを挙げており、直近7試合で29ゴール・5失点と圧倒的な成績を残している。
そのなかで、ミャンマー戦はセンターバックでDF谷口彰悟とDF町田浩樹が入り、冨安はベンチ外だった。21日にサウジアラビアで行われるW杯アジア予選第2戦シリア戦を見据えての温存との見方もあるが、元日本代表DF栗原氏は「シリアは弱くないし、正直読めない部分があるので、冨安を使って守備は万全で臨んでいいと思います」と冨安起用を勧める。
「(ミャンマー戦で先発した)谷口とか町田でもやれるとは思うんですけど、万全を期すためには冨安を出すべき。対戦相手からしても、冨安がいるかいないかで全然違うはず。ミャンマー戦でベンチ外だったのはプレーできない範囲なのか、温存なのかにもよりますけど、使えるなら出し惜しみする必要はない。無理して使わないほうがいいという声もありますが、仮に負けてしまったあとでは手遅れだし、その結果になった場合はおそらく監督は責任を取れみたい手のひらを返される。コンディションが問題なければ間違いなく出すべきです」
日本からの移動を経てのシリア戦、森保監督は冨安をピッチに送り出すだろうか。
栗原勇蔵
くりはら・ゆうぞう/1983年生まれ、神奈川県出身。横浜F・マリノスの下部組織で育ち、2002年にトップ昇格。元日本代表DF松田直樹、同DF中澤佑二の下でセンターバックとしての能力を磨くと、プロ5年目の06年から出場機会を増やし最終ラインに欠かせない選手へと成長した。日本代表としても活躍し、20試合3得点を記録。横浜FM一筋で18シーズンを過ごし、19年限りで現役を引退した。現在は横浜FMの「クラブシップ・キャプテン」として活動している。