森保ジャパン、ミャンマー戦出場全16選手「パフォーマンス査定」 鎌田、堂安、南野が機能の中盤で“アピール不足”の1人は?

ミャンマー戦出場全16選手のパフォーマンスを査定【写真:GettyImages & 徳原隆元】
ミャンマー戦出場全16選手のパフォーマンスを査定【写真:GettyImages & 徳原隆元】

W杯アジア予選の初陣、出場16選手を5段階評価で査定

 森保一監督率いる日本代表は、11月16日にパナソニックスタジアム吹田でミャンマー代表と対戦した。2026年北中米ワールドカップ(W杯)アジア2次予選の初戦という重要なゲームで、FIFAランク18位の日本は同158位の格下のミャンマー相手に5-0で勝利した。

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 もともと負傷していたDF板倉滉、MF旗手怜央、MF中村敬斗に加え、メンバー発表後にもFW前田大然、FW古橋亨梧、MF三笘薫、MF川辺駿、MF伊藤敦樹と負傷者が続出。10月シリーズで招集されていた7選手が不参加となった今回の日本だが、この試合を4-1-4-1の試合でスタートさせる。

 GKは大迫敬介が務め、最終ラインは左から中山雄太、町田浩樹、谷口彰悟、毎熊晟也が並んだ。ボランチには田中碧。2列目には左から相馬勇紀、南野拓実、鎌田大地、堂安律が入り、1トップは上田綺世が務めた。

 完全に引いた相手に対して、90分間攻め続けた日本は、上田がハットトリックを達成。鎌田の鋭いミドルシュート、堂安もかつて所属したガンバ大阪の本拠地で代表初ゴールを決めて、5-0の勝利で2次予選を白星発進している。

 ここでは各選手たちのパフォーマンスを振り返るべく、出場16選手を5段階評価(最高が5つ星★★★★★)で査定する。

   ◇   ◇   ◇

<GK>
■大迫敬介(サンフレッチェ広島)=★★★☆☆(→後半36分OUT)
 9月のドイツ戦、10月のカナダ戦に続く先発出場。バックパスを処理する場面が数度あったが、シュートを1本も打たれていないハーフコートゲームで、それ以外のプレー機会はなかった。

■前川黛也(ヴィッセル神戸)=採点なし(←後半36分IN)
 途中出場から29歳にしての代表デビューを果たす。出場時間も短く、プレー機会もなかったため、採点はなし。

<DF>
■中山雄太(ハダースフィールド・タウン)=★★★☆☆
 キャプテンマークを巻いて先発した試合で、後方からのスライディングを昨季負傷した右足に受けてヒヤリとする場面もあったがフル出場を果たす。前方の相馬が持ち味を出せるように守備と攻撃でバックアップした。

■町田浩樹(ロイヤル・ユニオン・サン=ジロワーズ)=★★★☆☆
 前日に合流したばかりで先発出場。前半20分にはコーナーキック獲得につながる強烈なミドルシュートを放った。守備で脅かされる機会はほとんどなかったが、ハイボールへの対応など落ち着いたボールの処理を見せた。

■谷口彰悟(アル・ラーヤン)=★★★☆☆(→ハーフタイムOUT)
 ベタ引きした相手に対して、高い位置でボール回しに加わる。カウンターを狙う相手にも毎熊とともに冷静に対処して、ボールを前進させなかった。狙っていたスルーパスを通せていたら、なお良かった。ハーフタイムでベンチに退く。

■渡辺 剛(ヘント)=★★★☆☆(←ハーフタイムIN)
 2019年のE-1選手権以来となるA代表戦ながら、攻められる機会もなく危なげない45分間のプレーを見せる。身長差のある相手とのゲームということもあり、セットプレーでは高さを生かす場面も。

■毎熊晟矢(セレッソ大阪)=★★★★☆
 前半15分に右サイドからワンタッチで速いクロスを上田に通した場面など、チャンスを作る配球を見せた。右サイドでも堂安と良い連係を見せ、唯一脅威になりそうだった相手とのマッチアップでも安定したプレーぶり。

左足で強烈ミドルを決めた鎌田大地【写真:徳原隆元】
左足で強烈ミドルを決めた鎌田大地【写真:徳原隆元】

鎌田、堂安、南野が存在感発揮、代表デビューの佐野も堂々プレー

<MF/FW>
■田中 碧(デュッセルドルフ)=★★★☆☆
 前半は中盤の底でプレーし、バランスを保った。後半からは1つ前のポジションに入る。どちらの位置でも長短のボールを繰り出し、ゲームメイクができることを証明した。

■鎌田大地(ラツィオ)=★★★★☆(→ハーフタイムOUT)
 2列目で先発出場しながらも、中盤の底や右サイドにタイミング良く顔を出してボール回しを円滑にした。前半28分には左足で2点目を叩き込む。球際で強度の高さを見せて中盤で相手の攻撃を食い止める場面も散見した。前半でお役御免。

■佐野海舟(鹿島アントラーズ)=★★★★☆(←ハーフタイムIN)
 後半からピッチに立って代表デビュー。アンカーの位置に入り、相手の攻撃の芽を高い位置で摘み、セカンドボールも次々と回収した。前が空いたらミドルシュートを放つなど、デビュー戦とは思えないプレーぶり。

■堂安 律(フライブルク)=★★★★☆
 10月シリーズはコンディションを考慮され不在だったが10番が右サイドで先発。かつての本拠地であるパナスタで、ゴールを狙う意欲がひしひしと伝わるプレー。やや空回り気味でもあったが、上田の2点目をアシストし、終盤には難易度の高いゴールも決めて見せた。

■南野拓実(ASモナコ)=★★★★☆(→後半22分OUT)
 なかなかシュートが打てなかった立ち上がりに、上田の動き出しを見逃さずに最終ラインとGKの間に絶妙なクロスを送って先制点をアシスト。相馬や堂安ほど貪欲にゴールを狙う感じではなかったが、後半19分にはワンツーから抜け出してあと一歩という場面までゴールに迫り、上田の3点目も再びアシストした。

■相馬勇紀(カーザ・ピア)=★★☆☆☆
 負傷者が続出している左サイドで起用。序盤から積極的に仕掛けて、サイドからチャンスを作り、セットプレーからも精度の高いボールを供給した。絶好のアピール機会であり、積極性を見せていただけにゴールに絡めなかったのは非常に悔やまれる。

■守田英正(スポルティング)=★★★☆☆(←後半22分IN)
 アンカーに入ってプレー。可もなく不可もないプレーだったが、負傷明けということもあり、コンディションを上げるには役立つ約25分間のプレー時間になったか。

上田綺世がハットトリックで新エースに名乗り【写真:徳原隆元】
上田綺世がハットトリックで新エースに名乗り【写真:徳原隆元】

上田が代表初のハット達成で最高評価

<FW>
■上田綺世(フェイエノールト)=★★★★★(→後半22分OUT)
 1トップで起用されて前半12分にヘディングで代表通算3点目となる先制ゴールを挙げる。柔らかいクロスに上手く合わせて、絶妙なコースに流し込んだ。前半終了直前にも堂安のパスからゴールを決め、後半の立ち上がりには再び南野からのパスを受けてハットトリックを達成。初戦快勝の立役者となった。

■細谷真大(柏レイソル)=★★★☆☆(←後半22分IN)
 追加招集から出場チャンスを得る。体格差もある相手にしっかりとポストプレーをこなしてチャンスを広げた。サイドで突破できる強さも見せ、パリ五輪世代のエースである力を垣間見せた。

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