鎌田大地が考える“不遇”のラツィオで見えた課題 熾烈なポジション争いを勝ち抜くには?「またチャンスを掴める」
16日にアジア予選の初戦となるミャンマー戦を迎える
森保一監督率いる日本代表は11月14日、北中米ワールドカップ(W杯)アジア2次予選のミャンマー戦(16日=パナソニックスタジアム吹田)、シリア戦(21日=サウジアラビア・ジッダ)に向けたトレーニングを行った。この日はMF鎌田大地らが合流し、計22人が練習。DF冨安健洋が別メニューで調整し、MF三笘薫は宿舎での静養となった。10月シリーズはコンディション不良で選外となった鎌田は、クラブでの出場時間に悩まされつつも自身の課題に向き合った。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・小杉舞)
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この日は軽いランニングやストレッチでリラックスした表情を見せた鎌田。MF久保建英と仲睦まじく談笑し、コミュニケーションを図っていた。10月シリーズは膝の負傷だったが、「もう問題ない」と強調。W杯アジア予選には状態を上げて戻ってきた。
ただ、所属クラブのイタリア1部ラツィオではなかなか思うような出場時間を得られていない。途中出場が多く、直近の12日セリエA第12節ASローマ戦では途中出場でピッチに立ったのは8分間だった。今夏の移籍前にはイメージしていなかった立ち位置となっているなかで、今は自身と向き合っている。
「もちろん試合に出ている時よりは練習しないと駄目なので、試合が終わって家に帰ってからやったりというのはやっています。まあサッカーをやっていたらこういう難しい時期というのはあって当たり前のことだと思うし、今までそういう時期をたくさん経験してきているので、しっかりまたやっていけば自分自身はチャンスを掴めると思うし、今、しっかりできることをやっていくというのが大事だと思う。いつも通りやっていけたらいいかなと思います」
ラツィオは「戦術も特殊」と話すが、課題とはどう向き合っているのか。
「戦術理解というよりも、自分の今の問題に関してはもうかなり慣れている。言語の問題だとかそういうのも自分的にはそんなに問題ではないと思っていて、もちろん自分自身の絶対的な実力の部分が足りないというのもありつつ、それプラス、やっぱりチームとしてのやり方だったり、必要としていることだったりというのを、僕自身も今は右じゃなくて、ルイス・アルベルトか僕というふうな感じになっている。チームとしては、ただ、やっぱり自分としてはそことのポジション争いで勝つという、そこが一番難しいタスクかなというふうには思っていて。しっかり出たときに数字を残さないと。少しずつね、自分自身、何か目に見えるものを残していくということが大事だと思う。しっかりやっていければ」
クラブでは壁にぶち当たっているが、森保ジャパンには鎌田の力が必要。負傷者も続出しているなかで、トップ下やボランチでの躍動が期待される。ミャンマー、シリアを相手に弾みをつけ、イタリアでのポジション奪取につなげてもらいたいものだ。