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“ローマの王子”トッティ、中田英寿との“共闘時代”を回想 「役割がほぼ同じで監督は同時起用が難しかった」
サッカー界の現状にもお互いに見解
優勝を決めたパルマ戦で試合終了前からピッチに突入しようとしていた大勢のファンの存在に中田氏は「怖かった」と話し、優勝を祝うロッカールームでは帰宅したかったと打ち明けるとトッティ氏は苦笑い。そして、中田氏は「運転手に試合で着たユニフォームをあげて消防車に乗せてもらって家に帰った」というエピソードを披露。トッティ氏は「中田はいつも別行動なんだ」と笑った。
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現在のセリエAは米国や中国、中東などの資本が入って空気感も変わってきた。代理人のエージェントとしてイタリアサッカー界に残っているトッティ氏は「残念ながらビジネスを中心にすべてが回っている」と少し寂しそうな顔で話す。高額報酬でサウジアラビアへ移籍する選手も多く、中田氏も「これではスポーツではない」と苦言を呈す。そして、トッティ氏は「あの時の俺らが今の選手だったらいったいいくら稼げると思う? 当時の20倍だ」と話し、中田氏も「今、その金がサッカーをダメにしている」と厳しい言葉で同意した。
フィジカル重視になった現代サッカーについてトッティ氏は、「GPSを使って100キロ走ったとか、100回ダッシュしたとか。サッカーと走ることは別物だ」とこぼし、中田氏も「そこが問題なのに分かってない人が多い」と同調。トッティ氏が「分かってないんじゃなくて、分かりたくないんだ。サッカーは楽しい。ただ、それだけだろ。だから試合を見に行く。行けば素晴らしい選手のすごいプレーが見られる。ところが今はどうだ? 走って、走って、メチャクチャだよ」と話せば、中田氏も「ファンタジーあるプレーはもう見られない。だから俺は、もうサッカーは一切見ない」と応じた。
トッティ氏は中田氏について「21年前から全然変わっていない。まだプレーできそうだよね」と笑い、固い握手を交わしていた。
(FOOTBALL ZONE編集部)