「前代未聞の0-7-1システム」 ポステコグルーの“大胆采配”に英驚嘆「アンジェは常軌を逸している」
トッテナムはチェルシーに1-4の敗戦 2人が退場する展開に
イングランド1部トッテナムは現地時間11月6日、プレミアリーグ第11節でチェルシーと対戦し、1-4で敗れた。トッテナムにとっては早々に2人が退場して9人の戦いが強いられる厳しい展開となったが、英メディアは数的不利な状況で見せたアンジェ・ポステコグルー監督の采配について、「前代未聞の0-7-1システムを採用。アンジェは常軌を逸している」と見出しを打って注目している。
開幕から8勝2分の無敗を維持するトッテナムは前半6分にMFデヤン・クルゼフスキの先制点で幸先良いスタートを切る。しかし同33分、ペナルティーエリア内でDFクリスティアン・ロメロが激しいタックルで相手選手を転倒させてしまい、PKを献上。ロメロはレッドカードを提示されたうえに、PKも決められて同点とされる。さらに後半10分、DFデスティニー・ウドジェが2枚目のイエローカードで退場処分となる。
早い時間帯で2人が退場するアクシデントに見舞われ、試合を30分以上残す段階で9人での戦いを強いられることになったトッテナム。従来であれば守備を固め、引き分けに持ち込もうとする指揮官が多いなか、ポステコグルー監督は大胆な策を投じる。英メディア「スポーツ・バイブル」は「トッテナムが前代未聞の0-7-1システムを採用。アンジェは常軌を逸している」と見出しを打ち、最終ラインを押し上げる“スーパーハイライン”に打って出たことを取り上げている。
しかし、この博打は裏目に出ることになり、トッテナムはその後3失点を喫することに。記事では「チェルシーは、相手のとんでもないハイラインを崩し、ニコラス・ジャクソンはプレミアリーグで初のハットトリックを達成することになった」と説明している。また、元トッテナムのDFヤン・フェルトンゲンも自身の公式Xで「僕の人生で見た中で最も高い最終ラインだ」と驚きを示していた。
ポステコグルー監督は試合後、数的不利な状況下で見せたハイラインについて「それこそが我々の姿だ。私が監督でいる限り、我々はこのやり方で戦う。例え5人になったとしても、やり切るだろう」と発言している。横浜F・マリノス時代も思い切った采配で日本サッカーに強いインパクトを残したが、イングランドでもポステコグルー監督の戦術が大きな話題を呼び始めているようだ。