福岡がルヴァン杯初制覇! 決勝で浦和を2-1撃破…悲願のクラブ史上初タイトル獲得
ルヴァン杯決勝で浦和と対戦、前半の2ゴールで優位に
Jリーグの国内3大タイトルの1つ、ルヴァンカップ決勝が11月4日に国立競技場で行われ、アビスパ福岡と浦和レッズの一戦は、福岡が2-1で勝利してクラブ初のタイトルを獲得した。
福岡はグループステージD組を勝ち点13で首位通過し、準々決勝でFC東京、準決勝で名古屋グランパスを破って決勝へ。これがクラブ史上初タイトルへの挑戦になった。一方の浦和はグループステージB組を1勝5分の勝ち点8で、3チームが並んで直接対決の成績比較で上回って首位通過。準々決勝ではガンバ大阪、準決勝では横浜F・マリノスを下した。10試合で5失点の守備力を生かし3回目の優勝を狙う。
そのゲームは開始早々に動いた。前半5分、福岡は攻撃を右に展開し、FW紺野和也がDF荻原拓也と対峙すると利き足の中央方向ではなく縦へ突破。ゴール前を横切る速いボールを入れると、逆サイドからMF前寛之が走り込んで押し込んだ。
追いかける展開の浦和は右サイドの高い位置にFW髙橋利樹を置くことで、DF酒井宏樹の位置を起点に前進するビルドアップを試みた。時間の経過とともにペナルティーエリア付近まで到達する攻撃が増えたが、福岡の最終ラインを崩すような局面には至らず決定機を作れず。逆に前半アディショナルタイム、セットプレーの二次攻撃で左サイドから紺野が中央に入れたボールをDF宮大樹が流し込んで2点目。福岡が2-0のリードでハーフタイムを迎えた。
追いかける浦和はハーフタイムに今季のニューヒーロー賞を受賞したMF早川隼平と髙橋を下げ、MF安居海渡とMF大久保智明をピッチへ。福岡はMF森山公弥に代えてMF金森健志をピッチへ。前がボランチに下がり、金森がシャドーに。両チームとも大会レギュレーションにある年末時点で21歳以下の日本人選手としてスタメン起用した選手を前半のみで交代させた。
浦和はボール保持率こそ高いものの質が上がらない展開のなかで、福岡が鋭いカウンターを見せた。後半10分にはDFドウグラス・グローリが速攻で敵陣に切り込むと、DFマリウス・ホイブラーテンのファウルを誘いPKに。これをFW山岸祐也が狙ったが、浦和はGK西川周作がコースを読んでキャッチ。試合が決まりかねない1点を阻止した。
命拾いした浦和はFWブライアン・リンセンとMF明本孝浩をピッチへ。すると後半23分、自陣からのロングボールを相手と競り合いながら胸トラップした明本が左足シュートを蹴り込んで1点を返した。その後は浦和がシンプルなロングボールを増やし、ラスト10分ではMF岩尾憲に代えてタイ代表MFエカニット・パンヤをピッチへ。ボランチを削って勝負に出た。しかし、最後まで機能しなかった攻撃は同点ゴールに至らず福岡が逃げ切りに成功した。
1点差で競り勝った福岡は、クラブ初のタイトルを獲得。国立競技場に歓喜の声が爆発した。