日本はC組首位通過で最終予選へ

　なでしこジャパン（日本女子代表）は、パリ五輪への出場権を懸けて来年2月にホーム&アウェー形式で戦う相手が北朝鮮に決まった。一方で、敗退が決まった韓国のメディアは「フォーマットの不運」と嘆き節で伝えている。

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　日本は11月1日にアジア2次予選の最終戦でベトナムに2-0で勝利し、3連勝でC組の首位通過。2次予選は3組に分かれて実施され、各組首位と2位のうち最も成績の良かった4チームが来年2月の最終予選に進む。2チームずつ組み合わせてホーム&アウェーで行う最終予選は、2位通過のチームが出た組によって対戦カードが決まるため、日本の対戦相手決定は各組の最終戦次第となった。

　A組はオーストラリアが最終戦も勝利して3連勝での首位通過。イランに1-0で勝利したフィリピンが勝ち点6の得失点差マイナス4で2位になった。B組は北朝鮮がタイに7-0で勝利して勝ち点7に伸ばし、互いに突破へ勝利が必要だった韓国と中国の試合は1-1の引き分けに終わった。韓国は2位ながら勝ち点5にとどまって敗退し、中国は勝ち点4の3位に終わった。

　そして、C組ではウズベキスタンがインドに3-0で勝利し、勝ち点6の得失点差プラス2で日程を終了。この結果、ウズベキスタンが2位の最上位として最終予選への進出となり、その組み合わせは事前のレギュレーションで決められていた形で日本と北朝鮮、オーストラリアとウズベキスタンのカードに決まった。

　10月29日の第2戦で日本はウズベキスタンと対戦すると、2-0とリードした後は点差を広げないことを選択し、約75分間を敵陣でパスを回すことに終始して試合を終わらせた。ウズベキスタンも無理をせずに最終戦で得失点差を稼ぐことを狙っての2位確保にターゲットを切り替えていた。日本にとってA組2位が最終予選に進出してオーストラリアとの対戦になると、日本、欧州、北米でプレーする選手で構成される日本は南半球への長距離移動と真冬から真夏への気候の違いに順応する必要がある。その対戦を避ける意図が察せられ、ウズベキスタンからは得失点差による最終予選への進出に希望が大きくなった。

　同日にはA組2位を敗退させると日本との対戦を避けられるオーストラリアが、フィリピン戦で可能な限りゴールを奪う姿勢を見せ8-0と大勝したことで、最終的に日本の入ったC組2位のウズベキスタンがA組2位のフィリピンを得失点差で上回った。そのため、第2戦での日本とオーストラリア、そしてウズベキスタンの3者の利害が一致したことが最終結果に反映された。

　韓国メディア「XportsNews」は「フォーマットの不運…FIFAランク20位の韓国女子、50位ウズベキスタンに押し出され、五輪予選敗退」と見出しを打ち、「韓国より戦力が大きく落ちるウズベキスタンが最終予選進出を果たした」と取り上げている。

「C組のウズベキスタンはベトナムに1-0で勝ったあと、今年7月の女子ワールドカップ（W杯）でベスト8入りした日本に0-2で敗れる“異変”を起こした。客観的に戦力を見ると、日本が5～6ゴールを奪って勝利するのが妥当だが、日本はウズベキスタン戦で前半15分までに2ゴールを決めて以降、これといった攻撃は見せなかった。日本戦を『上手く乗り切った』ウズベキスタンはインドを3-0で下し、先月の杭州アジア競技大会ベスト4に続き、再び自国の女子サッカーの歴史に名を残した」

　レギュレーションが議論の対象となっていたアジア2次予選だが、韓国としてはやるせない結果となってしまった。