レアルFWヴィニシウス、再び人種差別被害の可能性 “クラシコ”で発生…バルサも声明「調査する」
前節セビージャ戦でも差別被害に遭う
スペイン1部レアル・マドリードは10月28日、ラ・リーガ第12節FCバルセロナとの伝統の一戦“エル・クラシコ”で2-1の逆転勝利を飾った。ブラジル代表FWヴィニシウス・ジュニオールはこの試合にスタメン出場したなか、スペインの地で再び人種差別被害の可能性が取り沙汰されている。
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現在23歳のヴィニシウスは母国1部CRフラメンゴから2018年夏にレアルへとステップアップ。今シーズンは大腿二頭筋の怪我で離脱する時期もあったが、ここまで公式戦10試合で3ゴール3アシストをマークしている。
そんなヴィニシウスは28日の“エル・クラシコ”でスタメン出場。同国代表FWロドリゴとともに2トップを組みアウェーの一戦に挑んだ。チームはイングランド代表FWジュード・ベリンガムの2発で2-1の逆転勝利。ヴィニシウスは後半アディショナルタイムまでプレーし、攻撃を活性化させていた。
そんななか、現地で注目を集めたのはヴィニシウスに対するファン・サポーターからの人種差別的行為の疑惑シーンだ。スペイン紙「マルカ」によると、交代で退く際にスタンドからヴィニシウスに向かってバナナのような黄色い物体が投げ込まれ、さらに「猿」というような言葉が飛んだとされている。
記事ではこの件について「100%の確証はない」としつつも「このような侮辱は、残念ながら常習となっている。ヴィニシウスに起こったのは2試合連続だ」と、以前にも何度か差別的行為を受けた事実にも触れた。
ヴィニシウスは23年5月21日、昨季ラ・リーガ第35節のバレンシア戦(0-1)で相手サポーターから人種差別的暴言を受けたと主張。試合が約10分程度止まる事態に発展したが、後日バレンシア側は該当する加害者を特定し処分を下している。
また直近でも再び人種差別の被害に。今季ラ・リーガ第11節、アウェーのセビージャ戦(1-1)ではヴィニシウスが差別的ジェスチャーをスタンドの観客から受けた。セビージャ側は迅速に該当人物を特定し、スタジアムから追放している。
セビージャ戦に続き、2試合連続での人種差別被害の可能性が出ているヴィニシウス。バルセロナ側もSNS上で「FCバルセロナは、対戦相手への敬意など、サッカーとスポーツの価値を常に守り、今日の午後、レアル・マドリードとの試合中に人種差別的な侮辱があった場合、それを調査する」と声明を出した。
「マルカ」紙はこれを受け「ブラジル人選手は再び人種差別行為に遭い、バルサはこの事件を調査することを約束した」と報道。当の本人は試合後のコメントではこの件について触れていないが、ラ・リーガで起こった事態はより深刻な問題となりつつある。