プレミアで再びVAR判定が物議? 5分間中断…オンサイドから一転、オフサイド判定に英疑問視「角度を変え異なる線を引いていた」

VAR判定が再び物議【写真:ロイター】
VAR判定が再び物議【写真:ロイター】

ボーンマスVSバーンリー戦で起こった

 イングランド1部プレミアリーグでまたもビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)が物議を醸している。現地時間10月28日に行われた第10節ボーンマス対バーンリーではオフサイドチェックの際に間違ったラインが引かれるなどおよそ5分間も試合が中断する一幕があり、VARの運用についてチームを率いる監督や解説者から苦言を呈されていた。英公共放送「BBC」が報じた。

 ホームチームのボーンマスが2-1とリードして迎えた後半終了間際の出来事だった。1点を追うバーンリーはMFアダム・スミスのスルーパスにFWジェイ・ロドリゲスが抜け出し、エリア内から左足のシュートでゴールネットを揺らした。ロドリゲスはオフサイドラインギリギリのところから飛び出したようにも見えたが、副審の旗が上がり、オフサイドでノーゴールの判定となった。

 VARはスクリーン上に最終ラインの基準となる線を引いてオフサイドのチェックが行われる。最初に引かれたラインはロドリゲスがオンサイドであることを示す緑色のラインが表示されていたが、別の角度からの映像であらためてラインを引き直すと、赤色のラインでオフサイドと示された。結局、チェック開始から完了までに5分以上の時間が掛かっていた。

 バーンリーを率いるヴァンサン・コンパニ監督は「カジノに行って、赤か黒のどちらかにチップを全て置くようなものだ」とチェックを待つ時間の複雑な心境を明かし、VARに対する不安を口にしていた。

「彼らは角度を変え、異なる線を引いていた。ラインがオンサイドを意味する緑になることもあれば、オフサイドを意味する赤になることもあった。ピッチにいる主審が間違いを犯すことがあるのは理解している。心配なのはそのプロセスだ」

 BBCの「マッチ・オブ・ザ・デイ」で解説を務めた元イングランド代表のイアン・ライト氏も「ファンもこれは恥ずべきことだと言っている。手順があり、やるべきこともわかっているのに彼らは間違ったラインを引いた。それなのに5分半も掛かっている……」とVARチェックが長引いたことに苦言を呈していた。

 プレミアリーグではVARが関与する誤審が相次いでいる。チェックの様子は試合中継でも流されているだけに、厳しい視線を向けられることは避けられないようだ。

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