首位・神戸が湘南と1-1ドロー決着 大迫勇也PK弾で同点も…アウェーで勝ち越しならず

同点ゴールを決めた神戸の大迫勇也【写真:徳原隆元】
同点ゴールを決めた神戸の大迫勇也【写真:徳原隆元】

J1残留争いの渦中にある湘南とアウェーで対戦

 J1で首位に立つヴィッセル神戸は10月28日の第31節で17位の湘南ベルマーレとのアウェーゲームに臨んだ。初優勝に向けて3連勝中の神戸に対し、J1残留争いの渦中にいる湘南も前節の京都サンガF.C.戦に勝利して今季初の連勝を飾っている。どちらにとっても勝ち点3が欲しいシーズン終盤の一戦だ。

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 両チームとも、前節からの先発変更は2人。神戸の先発は前節の鹿島アントラーズ戦(3-1)で出場停止だったDF初瀬亮が、MF飯野七聖とともに2試合ぶりにスタメンに名を連ねたが、元日本代表MF山口蛍がベンチ入りメンバーからも外れている。対する湘南も、MF平岡六陽が出場停止明けで、MF田中聡とともに2試合ぶりに先発に復帰した。

 ファーストプレーから勢いを持って攻め込んできた湘南に対し、神戸も前半7分にはFW大迫勇也が左サイドに展開したボールを受けたFW武藤嘉紀がカットインから右足でシュートを放つがわずかに枠を越えた。

 徐々に流れが神戸に移りかけていたが、先制したのは湘南だった。前半11分にカウンターを仕掛けた湘南は、中央を突破したMF杉岡大暉がエリア付近までボールを運び、左のMF阿部浩之にパス。ゴール前に走りこんだFW大橋祐紀が縦に突破した阿部の折り返しを受けてゴールネットを揺らした。

 先制した湘南は、前半16分には右サイドから崩しにかかり、DF岡本拓也がクロス。MF平岡大陽がヘッドで合わせたが、シュートは左に逸れていった。なおもチャンスを作る湘南だが、同29分に阿部が放ったシュートが右ポストを叩くなど、追加点を挙げられない。同31分にも阿部はミドルシュートでゴールを狙ったが、ゴール左隅に飛んだボールはGK前川黛也が枠外に弾き出した。

 1点を追う神戸も前半34分に左サイドの武藤が折り返したボールを前節2ゴールのMF佐々木大樹がヘッドで合わせたが、GK富居大樹が反応してゴールを守り抜いた。その後も互いにチャンスを作り合ったが、前半は1-0とホームの湘南がリードして折り返した。

 神戸は後半のスタートから飯野をベンチに下げ、FWジョエン・パトリッキを起用する。後半6分には右サイドからDF酒井高徳が入れたクロスが、エリア内で岡本のハンドを誘発してPKを獲得。これを大迫が決めて神戸が1-1の同点に追い付いた。

 湘南は後半30分に自陣から右サイドのスペースに展開。左サイドまで飛んだ岡本の折り返しを阿部が折り返そうとするがDFにブロックされ、チャンスを広げられない。神戸もMF扇原貴宏がミドルシュートでゴールを狙ったが、GK富居が見送ったボールはわずかに上へ外れていった。

 互いにチャンスを作り合うものの、どちらも2点目を奪えないまま試合は進む。後半アディショナルタイムには、湘南のGK富居が相手選手と接触して負傷。すでに3回の交代回数を使い切っていた湘南は、ベンチのGK馬渡洋樹を起用できない。そのため、DF大岩一貴がGKユニフォームを着て、10人で残りの時間を戦うことになった。

 数的優位を得た神戸だったが、湘南の守備を崩し切れずに決勝点は決まらないまま試合は終了。浦和レッズ、名古屋グランパスと上位対決を控える神戸にとっては、下位の相手に勝ち点2を取りこぼす結果となった。一方、湘南は勝ち点1を上積み。最下位の横浜FCが北海道コンサドーレ札幌に1-2で敗れたため、勝ち点差を2に広げている。

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