「冨安起用でダイナミックになった」 アーセナルの“変化”に海外メディア注目「新たな次元へ」

セビージャ戦に出場した冨安健洋【写真:Getty Images】
セビージャ戦に出場した冨安健洋【写真:Getty Images】

左サイドバックとしてフル出場

 イングランド1部アーセナルの日本代表DF冨安健洋は、現地時間10月24日に行われたUEFAチャンピオンズリーグ(CL)グループステージ第3節セビージャ(スペイン)戦に左サイドバックとしてフル出場した。インドネシア紙「kompas」は、「アーセナルは冨安とともに新たな次元へ」と触れ、冨安のパフォーマンスを高く評価している。

 アーセナルは、この試合で前半アディショナルタイムにFWガブリエウ・マルティネッリのゴールで先制すると、後半8分にはFWガブリエウ・ジェズスが追加点を奪取。セビージャの反撃を1点に抑え、2-1の勝利を収めている。

 冨安は、DFオレクサンドル・ジンチェンコと入れ替わる形で左サイドバックとして先発出場。記事では、「左サイドにおける冨安の存在は、昨シーズンほど圧倒的ではないアーセナルにとって光になるかもしれない」と取り上げている。

「最も興味深かったのは、冨安がジンチェンコに代わって先発出場したことだ。シーズン開幕から冨安は左サイドの2番手だった。しかし、ミケル・アルテタ監督は、違う選択肢をとった。チェルシー戦のハーフタイムで交代したジンチェンコはスタートからベンチとなり、ジンチェンコの弱点である守備で、より高く評価されている冨安が先発した。チェルシー戦では、ラヒーム・スターリングのスピードに圧倒されていた。セビージャにも、ドディ・ルケバキオというスピードの豊かな選手がいる。90分を通して、冨安はホームチームの攻撃を限定した。ルケバキオはイバン・ラキティッチやヘスス・ナバスの協力を得て1対1の局面を作ってもらっていた。しかし、脅威になることはなかった。セビージャの唯一のゴールは、セットプレーからのものだった。

 冨安健洋の守備面での貢献は、後半に明確になった。前半は攻撃面でより目立っていた。日本代表選手は攻撃時に2つの役割をこなす。1つは偽サイドバックの役割で、ジンチェンコも得意とする中盤でのプレーだ。さらに冨安は左サイドでもうひとつ前の攻撃的MFのポジションでもプレーでき、10月上旬のマンチェスター・シティ戦では決勝ゴールにつながる勢いをもたらした」

 このように冨安のプレーぶりを称え、「アーセナルの試合は、冨安の起用によってさらにダイナミックになった。冨安のプレーによって、MFデクラン・ライスはより自由が与えられた」と周囲にも好影響を与えたことを指摘。そして、「フィジカル面でも優れ、無尽蔵のスタミナのある冨安は、相手のエリア内でも脅威となる。小柄なジンチェンコではパワー不足で、この役割はこなせない。最近になって左サイドバックを務めるようになった冨安が、アルテタ監督の新たなシステムをより効果的にするように見える」と、まとめている。

 与えられた出場機会でしっかりと存在感を出している冨安だが、アーセナルのレギュラーの座を奪還することができるだろうか。

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