リバプール遠藤の起用法は「カイセドの代役ではないことの証明」 現地指摘「日本のキャプテンに頼らず…」
リバプールはエバートンに2-0で勝利 遠藤はベンチ入りも出番なし
イングランド1部リバプールは現地時間10月21日、プレミアリーグ第9節でエバートンと対戦し2-0で勝利を収めた。日本代表MF遠藤航はベンチ入りするも出番はなく終わっていたなか、現地メディアは「一見すると、開幕数週間における遠藤の起用法は、カイセドの代役ではないことの証明であるようだ」と指摘している。
“マージーサイド・ダービー”の大一番は、試合を通して前がかりに攻勢に出るリバプールと自陣にブロックを敷いて守り固めるエバートンの構図となったが、後半30分に相手のハンドで獲得したPKをFWモハメド・サラーが決めると、同アディショナルタイムに再びサラーがネットを揺らし、2-0で勝利。終盤に差し掛かってもエバートンにほとんど攻め込まれる展開とならなかったこともあり、ベンチ入りしていた遠藤には出番が巡ってこなかった。
そんななかクラブ専門メディア「Liverpool.com」は「リバプールはモイセス・カイセドを獲り逃してよかったと思っているだろう」と見出しを打ち、今季のリバプールの好調ぶりを受け、開幕直前に1億1100万ポンド(約202億円)で入札するも移籍を拒否されたMFモイセス・カイセドの獲得失敗が結果的には問題なかったと取り上げている。
リバプールはカイセドの破談直後、即座に遠藤を獲得。守備的MFを確保したわけだが、「一見すると、開幕数週間における遠藤の起用法は、カイセドの代役ではないことの証明であるようだ。クロップ監督は日本のキャプテンに頼らず、マック・アリスターを中盤の底に配置することを好んだ」と、アンカーのポジションには遠藤ではなく、2列目が主戦場であるMFアレクシス・マック・アリスターのコンバートに踏み切っていることを説明している。
アンカーが本職ではないこともあり、守備面では苦戦を強いられている様子も窺えるものの、3列目からのチャンスメイクやスルーパスは、これまでのリバプールにはなかった質の高さをもたらしている。記事でも「おおむねそこでの仕事を順調にこなしている。彼はチーム内において、タックル数とタックル成功率でトップの数字を出している」と、アンカーとしての立ち振る舞いも決して悪いわけではないと指摘している。
エバートン戦のように、対戦相手が守備的戦術を採用してきた際、マック・アリスターのアンカー起用は輝きを増すことにはなる一方、今後攻撃に破壊力を備えたビッグ6との対決などでは、遠藤の守備能力も必要となってくるはずだ。
(FOOTBALL ZONE編集部)