柴崎岳が「心苦しい状態」と語った訳 日本復帰後に負傷…「100%ではできていない」
神戸戦で後半31分から途中出場
鹿島アントラーズの元日本代表MF柴崎岳は、10月21日に行われたJ1リーグ第30節ヴィッセル神戸戦(1-3)の後半31分からピッチに立った。2点を追う展開の中で入ると、攻撃が機能していなかったチームで卓越した配球を見せ、攻撃の流れを作っていた。その反面、ボールを追う場面でも走り切れない場面があり、コンディションが不安視されていた。
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9月に鹿島に復帰した柴崎は、自身のコンディションについて「怪我の影響もあって、100%ではできていない状態が続いていて、なかなか心苦しい状態です。でも、そのなかでやっていくしかないと思いますし、なるべく早くベストコンディションにもっていって、チームに貢献したい思いは常に持っています。もっといい状態で試合に臨んでいきたい」と、満足な状態でプレーできていないことを明かした。
具体的な負傷個所については明かさなかったが、「日本に戻ってきてからです」と、怪我をしたのは鹿島復帰後だったと説明している。
この敗戦で鹿島はタイトルを逃し、7シーズン連続で無冠となることが決まった。鹿島で2016年にJ1リーグを制し、Jリーグカップも3回、鹿島の最後のタイトルとなっている16年の天皇杯も獲得した経験のある柴崎は、「鹿島は常にタイトルを目指しているクラブであることは変わらない。なかなか苦しんでいるとは思います。この数年を見ても、タイトルに届いていないことが現実としてありますし」と話したが、その状況を変えるには、小さな積み重ねが重要だと語った。
「でも、こういうことは小さな日常からの積み重ねとかからしか変えられない。こういうところで何か大きく発言したり、何かを自分たちで大きく掲げたからといって、劇的に変わるものでもない。それは地道な作業になると思う。メディアのみなさんやファンのみなさんが見えないところでの、自分たちの小さな努力や積み重ねが、こういった試合に現れると思うので、まだまだそういったところで足りなかったのかなと思いますし、それを真摯に受け止めて、自分たちは向上していく気構えを保ち続けていかないといけない」
万全なコンディションでピッチに立てていない状況でも、経験豊富な柴崎にしかできないこともあるだろう。残りの試合、そして今後に向けて柴崎は「自分にできることをしたいと思っていますし、そのために今年、帰ってきたので。本当にやるしかないなと自分でも思っています」と、短く意気込みを語り、ミックスゾーンをあとにした。
(河合 拓 / Taku Kawai)