神戸が国立で鹿島を3-1撃破! リーグ3連勝でJ1制覇へ前進…MF佐々木大樹が2得点と躍動

神戸が鹿島に3-1で勝利【写真:徳原隆元】
神戸が鹿島に3-1で勝利【写真:徳原隆元】

上位対決を制す

 J1で首位に立つヴィッセル神戸は、10月21日のリーグ第30節で4位の鹿島アントラーズと国立競技場で対戦し3-1で勝利した。前回対戦の第8節では神戸が5-1と大勝し、試合後には鹿島のキャプテンであるFW鈴木優磨が涙ながらにファン・サポーターに応援を訴えることになった。この一戦から上昇した鹿島だが、今日の試合に敗れ逆転優勝の可能性が消滅してしまうことになった。

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 神戸は日本代表に招集されたものの辞退となっていたGK前川黛也が先発出場。DF初瀬亮が出場停止のなか、右サイドバックにDF酒井高徳、左サイドバックにDF本多勇喜が起用された。

 序盤から鹿島を押し込んだ神戸は、前半11分に左サイドから攻撃を仕掛け、最後はMF佐々木大樹がゴールを狙ったがシュートは枠を外れていった。同13分にもMF扇原貴宏のコーナーキック(CK)をニアでフリックし、ファーサイドの佐々木がボレーシュートを放ったが、クロスバーを越えている。それでも前半17分、左サイドでMF井出遥也が1対1で相手を揺さぶってから抜き去ってクロスを入れると、ゴール前で佐々木が合わせてヘディングシュートを決めた。

 その後も鹿島に攻撃の形を作らせない神戸は、前半25分にも相手陣内でボールを奪って速攻を仕掛け、最後はFW大迫勇也がミドルシュートを放ったが、枠を越えていった。なかなかボールを前に運べない鹿島は、同29分にもGK早川友基が大迫にプレスをかけられて、ボールコントロールが上手くいかずにボールを失う。無人のゴールを狙われたが、GK早川が戻って事なきを得た。

 鹿島がボールを保持するものの、なかなか攻め手を見い出せない。一方の神戸も9人のフィールドプレーヤーがブロックを作り、最前線に残る大迫にボールを入れるが、鹿島のDF植田直通とDF関川郁万も、仕事をさせないと厳しい守備を見せる。前半42分には大迫の高い位置での守備でボールを奪った神戸がエリア内にボールを運び、最後は武藤嘉紀のスルーパスを受けた扇原がゴールを狙ったが得点はできなかった。

 このまま前半終了かと思われた前半45分、MF山口蛍のロングボールを最終ラインの裏で武藤が受けると、右足のアウトサイドでクロスを入れる。大迫の背後に入った井出がヘディングで合わせてゴールネットを揺らした。VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)のチェックが入ったが得点は認められ、神戸がリードを2点に広げて前半を終えている。

 ハーフタイムで鹿島の岩政大樹監督は、3人の選手交代に踏み切る。関川、DF広瀬陸斗、MF藤井智也の3選手を下げ、DF昌子源、MF仲間隼斗、FW垣田裕暉を起用した。選手交代を行った鹿島は、攻め込む回数を増やすが、なかなか良い形でシュートは打てない。ようやく鹿島は後半13分にCKの流れで前線に残っていた植田がヘディングでゴールを狙ったが、GK前川にキャッチされた。

 神戸は後半15分に1得点1アシストの井出が交代し、FWジェアン・パトリッキを投入する。その直後の攻撃で右サイドから山口が入れたクロスを大迫がヘディングで合わせたが、GK早川が枠外へ弾いた。それでも、このCKの流れから酒井がシュート。ゴール前で大迫がコースを変えてゴールネットを揺らしたが、オフサイドで得点は認められなかった。

 鹿島がシュートチャンスを作ったのは、後半30分だった。自陣からボールを運ぶと、右サイドのMF松村優太の折り返しを受けた鈴木がしっかりとコントロールしたシュートを放ったが、わずかに枠を越えていった。鹿島は同31分にMF樋口雄太を下げ、MF柴崎岳を送り出す。同34分には柴崎が中盤でボールを収め、右に展開。折り返しを再び鈴木がシュートしたが、GK前川の正面を突いた。

 鹿島の攻撃を封じた神戸は、その後も速攻から武藤がGKと1対1のチャンスをつくるなど得点機を作る。そして後半38分にはCKからパトリッキがヘディングシュートを放つ。左ポストを叩いてこぼれたボールを佐々木がボレーシュート。これがゴールに決まり3点差となったが、シュートのタイミングに武藤がオフサイドポジションにいたことで、VARチェックが入った。しかし、主審はプレーに関与していないとして得点を認めている。

 ダメ押しゴールを決めた神戸は、鹿島の松村に1点を返されるものの3-1で勝利。初のJ1制覇に向けて、大きな勝ち点「3」をホームの国立競技場で手にすることとなった。

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