久保建英、「トップ下」の是非を考察 日本代表の“現在地”…序列は上昇?【コラム】
チュニジア戦で先発出場して2ゴールに絡む活躍
森保一監督率いる日本代表は10月17日、ノエビアスタジアム神戸でチュニジア代表と対戦し、2-0で勝利した。MF久保建英(レアル・ソシエダ)はトップ下でスタメン出場して1アシストを含む2ゴールに絡む活躍を見せた。9月のトルコ戦でも躍動したポジションで再び結果を残した久保の現在地を考察する。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・小杉舞)
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相手の堅い守備に苦戦していたなか、前半43分に久保が先制点を演出。縦にMF旗手怜央へパスを入れ、そこから抜け出したFW古橋亨梧(セルティック)につながり、先制ゴールを奪った。1-0の後半24分には左サイドでボールを受けた久保が相手DFを剥がし、ペナルティーエリア(PA)手前まで前進。PA内ではMF守田英正(スポルティング)と、FW上田綺世(フェイエノールト)が潰れ役となり、フリーのMF伊東純也(スタッド・ランス)がダイレクトでゴールネットを揺らした。
久保は13日のカナダ戦(4-1)ではもともと左太もも裏に張りがあったこと、強行日程の影響もあり、出番がなかった。そのなかで掴んだチャンスはトップ下での出場だった。
先月のトルコ戦でもトップ下で先発出場。この一戦ではチャンスを演出して躍動したものの、中盤までポジションを下げてパスを受けるシーンが多く見られた。一方、チュニジア戦では前線へのタスクに重きを置いて、左右との連係を向上させた。特に右サイドの伊東との共存は脅威となった。
久保はこれまで右サイドが自身の適正ポジションだと公言してきた。森保監督も「4-3-3の右ウイングが一番生きる」と話していた。だが、伊東という絶対的な存在もあり、ポジションを奪い切れてはいなかった。そのなかでトップ下として2試合連続活躍したことで評価を高めた。新たな生きる道を見つけたことになる。
「今日のプレーだったらトップ下のほうがいいと思いますけどね。右に伊東選手がいるほうが相手からしたら脅威なのかなと。右で勝負したい気持ちがなくはないけど、勿体ないかな。結果にも出ていますし。日本のためになるなら。クラブでは右にいたほうがクラブのためになる。チームスポーツなので、チームのため、代表のためと折り合いをつけていきたい」
久保自身も右サイドの伊東とのコンビネーションに手応えを感じていた。トップ下の候補は鎌田大地(ラツィオ)や南野拓実(ASモナコ)がいる。そのなかで、4-2-3-1システムの場合は左サイドの三笘薫(ブライトン)、右の伊東、中央に久保が日本の“一番手”になる可能性を高めた一戦となった。