トルシエ元日本代表監督「ドイツに快勝したのは理解できる」 日本の強さに挙げたのは?

フィリップ・トルシエ監督が日本の強さに言及【写真:Getty Images】
フィリップ・トルシエ監督が日本の強さに言及【写真:Getty Images】

トルシエ氏は中国紙のインタビューで日本、中国、ベトナムに言及

 元日本代表監督のフィリップ・トルシエ氏は、アジアでは日本と中国、そして現在はベトナムの代表監督として指揮を執る。アジアをよく知るフランス人監督は、中国紙「タイタン・スポーツ」の独占インタビューで、中国の課題を指摘するうえで、日本を例に挙げている。

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 トルシエ氏は1998年9月、フランス・ワールドカップ(W杯)終了後に日本代表監督に就任。A代表とU-21代表(当時)を兼任する形で指揮を執った。DF3人がフラットに並び、最終ラインを自在に上げ下げすることで相手の攻撃を制限する“フラット3”を定着させるなど斬新な戦術で、2002年の日韓W杯では日本を史上初の決勝トーナメント進出に導いた。

 その後、カタール代表、フランス1部マルセイユ、モロッコ代表、日本のFC琉球、中国1部(当時)深圳紅鑽、チュニジア1部CSスファクシアン、中国1部杭州緑城、U-19ベトナム代表、U-23ベトナム代表、ベトナム代表と率いてきたトルシエ氏。2002年の日韓大会を最後にW杯の舞台から遠ざかる中国、そして現在指揮を執るベトナムのサッカー界に関して、日本を引き合いに出して見解を述べている。

「私が日本代表を指揮していた時、欧州5大リーグでプレーしていたのは中田英寿(日韓W杯時はパルマ所属)のみだった。今の中国は欧州クラブでプレーする選手は何人いる? 一方で、私の知る限り欧州クラブでプレーする日本人選手は200人を超えている。今の日本がなぜドイツ、スペインを破ることができたのか。特に9月に敵地でドイツに4-1で快勝したのをみんな不思議に思うだろうが、私は理解できる。そして、これは現在ベトナムを指揮するにあたって直面している最大の問題だ。当初、日本を指揮する際に日本サッカー協会(JFA)に対して、より多くの日本人選手に海外移籍させるべきだと言った。JFAは私の意見を聞いてくれた。20年が経ち、欧州クラブでプレーする選手は200人を超え、日本サッカーがどう進歩したかはこれで十分説明がつく。現在のベトナムは、20年前の日本を指揮した状況と似ている」

 中国に関しては、「サッカーに対する理解」「サッカー文化の育成」などの問題点を指摘したトルシエ氏。今後は豊富な経験を、ベトナムサッカー界にさらに還元していく。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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