新潟L川澄奈穂美が感じた米国とWEリーグの“違い”「レベルの差は…」 プレシーズンのカップ戦に手応え「非常にいい」
WEリーグ開幕前にカップ戦が行われ広島が初優勝
3シーズン目を迎える日本女子サッカーのプロリーグ「WEリーグ」開幕に先立ってのカップ戦、WEリーグカップ2023-24の決勝が10月14日に行われ、PK戦の末にサンフレッチェ広島レジーナが初優勝を飾った。敗れたアルビレックス新潟レディースのMF川澄奈穂美は「悔しい」としつつも、米国から帰国して参加した大会に前向きな言葉も残した。
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新潟はなでしこジャパンでプレー経験を持つ川澄が、今季に向けて加入。グループステージの5試合に出場し、この試合でも右サイドでスタメンだった。しかし、GK平尾千佳が「中で強く当たってくる相手に怖がってしまったかもしれない」と、最終ラインからのボールがMF上尾野辺めぐみとMF杉田亜未のダブルボランチにいい形で入らずに苦戦。川澄もなかなか仕掛けの局面に関われなかった。
それでも無失点で90分を終えて延長戦に入ると、疲労が見えてきた広島を相手に新潟が個々の強さで攻撃の良さを出した。ビッグチャンスもあったが相手GKのファインセーブもあり無得点に終わると、PK戦の末に無念の敗戦となった。
取材エリアに姿を見せた川澄は、開口一番で「悔しい」と一言。そして「勝ちたい、が全てだった。相手の勢い、相手の意図するサッカーをやられてしまっていた」と苦戦した展開を振り返った。
今年7月に、米ナショナル・ウィメンズ・サッカーリーグ(NWSL)のゴッサムFCを退団して新潟へ加入した。WEリーグ創設からは初めて国内でプレーすることになったが、NWSLとの違いを「レベルの差は分からないけど、やろうとするサッカーが違う。NWSLはチーム個々も良さがバラバラで、日本は選手のプレースタイルもやろうとするサッカーも似ている」と話す。
この大会は、グループステージから決勝までが約1か月半で行われ、全てが終了した後にリーグ戦の開幕を迎える。J1と並行開催されるルヴァンカップなどとは違ったスタイルだが、川澄は「自分自身、WEリーグでプレーするのが初めてで、リーグの前にやるカップ戦という形も初めてだった。これはこれで1つのタイトルがしっかり懸かった大会で、リーグ戦の前に各チームが色々なことを試しているんだろうとか、プレシーズンにやってきたことをぶつけているんだろうと思った。それは自分たち自身もそう。こういったことがリーグ戦の前にできるのは非常にいいんじゃないかと感じた」と話した。
グループステージでは大混戦となったB組で日テレ・東京ヴェルディベレーザやINAC神戸レオネッサを押さえて決勝進出してきた新潟だけに、川澄らの新加入選手がリーグ戦を前にプレーしながら結果を残してきたことは1つの手応えになったようだ。
(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)