サンフレッチェ広島レジーナがWEリーグカップ二代目女王! PK戦でアルビレックス新潟レディースを撃破
90分間、延長戦でも決着がつかず、広島がPK戦を4-2で制する
3シーズン目を迎える日本女子サッカーのプロリーグ「WEリーグ」開幕に先立ってのカップ戦、WEリーグカップ2023-24の決勝が10月14日に行われ、PK戦の末にサンフレッチェ広島レジーナが初優勝を飾った。
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今季からセレッソ大阪ヤンマーレディースが加わり12チームで争われる大会は、6チームずつでグループステージを実施。昨季二冠の三菱重工浦和レッズレディースの入ったA組を4勝1分の無敗で突破したサンフレッチェ広島レジーナと、大混戦のB組を2勝2分1敗の勝ち点8で大宮アルディージャVENTUSを得失点差で上回ったアルビレックス新潟レディースによる、いずれも初優勝を狙う決勝になった。
立ち上がりから広島は整理された守備ブロックをベースに奪って素早い攻撃を仕掛けた。先日のアジア大会で日本女子代表の金メダル獲得に貢献したMF中嶋淑乃が攻撃に絡み、前半7分にはペナルティーエリア内からシュートを放つも枠外。その後もドリブルやクロスでチャンスを演出した。
一方の新潟はなでしこジャパンでプレー経験を持つMF上尾野辺めぐみとMF杉田亜未のダブルボランチにいい形でボールが入らずに苦戦。右サイドの同MF川澄奈穂美も仕掛けの局面になかなか関われなかった。広島が敵陣に攻め込む回数が多かった前半は、0-0のまま終わりハーフタイムを迎えた。
後半も広島が攻撃回数を増やす展開になった。なかなか決定機が生まれない中で迎えた後半26分、広島はMF渡邊真衣が右45度付近からシュートを放つと、前に立っていた相手選手のハンドで山下良美レフェリーのホイッスル。ペナルティーエリアのライン付近の際どい位置だったが、山下レフェリーの判断はペナルティーエリア外の反則でフリーキックに。広島はこのセットプレーも新潟の厳しい守備でものにできなかった。
広島は後半38分に、渡邊が頭でつないだボールを収めたFW髙橋美夕紀が右足シュートを放つも、クロスバーに当たりゴールならず。一方の新潟は後半43分にFW道上彩花が最終ライン背後に抜け出す決定機を迎えたが、広島GK木稲瑠那はうまく距離を詰めてセーブしてゴールを守り切った。試合はこのままスコアレスで90分を終え、15分ハーフの延長戦に突入した。
延長戦に入ると、疲労の色が見えてきた広島に対し、新潟は前線の個の仕掛けでチャンスを作るようになっていった。そしてハーフタイム間際、新潟は道上が相手と競り合いながら背後に抜け出して右足シュートを放つビッグチャンスを迎えたが、木稲が手に当てたボールはさらにクロスバーに当たって跳ね返りゴールとはならなかった。延長後半でもゴールの生まれなかったゲームは、PK戦にタイトルの行方を委ねることになった。
PK戦では先攻の広島が4人全員成功したのに対し、後攻の新潟は3人目と4人目がそれぞれ枠外に失敗。PK戦のスコア4-2で広島が勝利。WEリーグの創設に合わせて設立された広島が、大会の歴史に名を刻んだ。また、大会の最多得点はグループステージで4得点した新潟の道上だった。
(FOOTBALL ZONE編集部)