中山、伊藤洋、森下…森保ジャパンの“左SB問題”、最新序列は? 6月→9月→10月で3人を起用【コラム】

左SBの序列に注目【写真:徳原隆元】
左SBの序列に注目【写真:徳原隆元】

中山が1年1か月ぶりの先発復帰

 森保一監督率いる日本代表は10月13日、デンカビッグスワンスタジアムで国際親善試合カナダ代表と対戦し、4-1で勝利した。左サイドバック(SB)にはDF中山雄太が復帰。カタール・ワールドカップ(W杯)は負傷により辞退を余儀なくされた26歳が左SBのポジション争いに名乗りを上げた。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・小杉舞)

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 中山が戻ってきた。2022年9月23日キリンチャレンジカップ・アメリカ戦(2-0)以来、1年1か月ぶりの舞台となった。試合は前半開始早々にインサイドハーフ起用されたMF田中碧が先制点をマーク。同40分にはオウンゴール、同42分にはMF中村敬斗のゴールもあってリードを3点に広げた。後半4分には再び田中が決め、終盤に失点したものの、4得点のゴールラッシュで勝利を収めた。

 これで6月シリーズのエルサルバドル戦(6-0)、ペルー戦(4-1)、9月のドイツ戦(4-1)、トルコ戦(4-2)に続いて5試合連続で4ゴール以上の快勝。そのなかで、左SBは一番手が決まり切っていない。6月のエルサルバドル戦はDF森下龍矢が試され、6月ペルー戦、9月の2連戦はDF伊藤洋輝が好プレーを見せた。左ウイングで絶対的な存在のMF三笘薫やカナダ戦で先発した中村との連係も期待されるポジション。クロスから1トップだけでなく、逆サイドのMF伊東純也、MF久保建英らも生かさなければならない。

 攻撃のピースとして期待されるなかで、中山が魅せたのは田中の2点目だった。敵陣から前線のMF南野拓実を目がけてピンポイントのパスを通し、南野、伊東とつないで最後に田中が決めた。中山の良さが光ったシーンだった。

「拓実くんへのパスのレンジはストロングポイントなので表現できたと思うし、点につながったので良かった」

 9月のドイツ、トルコとの2連戦は伊藤洋が2試合連続で先発を務めた。伊藤洋も所属のシュツットガルトで務めているポジションだけに安定したパフォーマンスを発揮。中山は日本代表では左SB起用が主だが、チームではセンターバックや中盤などさまざまなポジションをこなしている。その“ポリバレントさ”も武器の1つだ。

 東京五輪世代がチームの中心となってきているなかで、年代別代表から三笘や久保らと高め合ってきた。今回は伊藤洋が別メニュー調整しているため、チュニジア戦の出場も不透明。ここで2試合連続、中山が存在感を示せば“左SB問題”が解決する日も近いかもしれない。

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