マンU戦士が絶不調、主将剥奪→出番減… 苦境で届いたベッカムの声が「感動的だった」

ユナイテッドのハリー・マグワイア【写真:ロイター】
ユナイテッドのハリー・マグワイア【写真:ロイター】

受難の時を過ごすマグワイア、ベッカム氏からのアドバイスを明かす

 イングランド1部マンチェスター・ユナイテッドのイングランド代表DFハリー・マグワイアは近年の不調によりクラブでキャプテンの座を失うなど受難の時を過ごしている。9月のスコットランド代表戦ではオウンゴールを記録して相手サポーターから揶揄される屈辱も味わった。そうしたなかで、マグワイアはイングランド代表元キャプテンのデイビッド・ベッカム氏から直接アドバイスをもらったことを明かしている。英公共放送「BBC」が報じた。

 マグワイアはレスター・シティで活躍し、2017年にイングランド代表にデビュー。そして19年にはDF史上最高額の8000万ポンド(約146億円)でユナイテッドに引き抜かれた。その後、キャプテンに就任し、チームの要として活躍してきた。

 しかし、エリック・テン・ハフ監督が就任した22-23シーズンはポジション争いで遅れを取り、出場機会の減少に伴いパフォーマンスも低下していった。今夏の移籍市場では移籍の噂も過熱。最終的には残留したが、キャプテンの座を剥奪されていた。今季のリーグ戦出場は3試合にとどまっている。

 また、9月に行われたスコットランド代表との親善試合では途中出場でオウンゴールを記録。イングランドは3-1で勝利を収めたが、マグワイアがボールに触るたびに相手サポーターから皮肉を込めた歓声が上がるという苦い経験を味わった。

 マグワイアはスコットランド戦のあと、同じように多くの批判に晒された経験を持つベッカム氏から電話を受けたことを明かしている。

「実は3週間ほど前、あの試合(スコットランド戦)のあとにデイビッドと話したんだ。彼から連絡をしてくれて、本当に感謝したよ」

 幼い頃からベッカム氏の活躍を見て育ったというマグワイアは「私に手を差し伸べ、メッセージをくれた。彼がどれほど素晴らしい人であるかを示している。本当に感動的だった」とベッカム氏とのやり取りを回想していた。

 ベッカム氏は現役時代にマンチェスター・ユナイテッドやスペインのレアル・マドリードで活躍し、イングランド代表として歴代3位の115キャップを誇る。1998年フランス・ワールドカップの決勝トーナメント1回戦、アルゼンチン戦では相手のディエゴ・シメオネへの報復行為で退場処分となった。その試合でイングランドがPK戦の末に敗れたこともあり、ベッカムは国中から批判を浴びた経験を持つ。

ベッカム氏のアドバイスを受け…「ここから再び軌道に乗せることができるはずだ」

 マグワイアは「彼は、私が過ごしたキャリアでの日々や大きな出来事を思い出せてくれた。タフな時期を乗り越えるためには、過去の経験や思い出、キャリアの中で通ってきた道のりについて振り返る必要があるんだと思う」と語った。ベッカム氏からのアドバイスによる、立ち直るきっかけを掴んでいたようだ。

「どんなキャリアでも浮き沈みはある。特に、私のようにビッグクラブで3年半の間キャプテンを務めるような立場ならなおさらだ。彼もこの立場を経験していて、それがどのようなものかを知っていたんだ。

 この1年あまりは物事が思うように進まなかった。でもここから再び軌道に乗せることができるはずだ。キャリアは長い道のりだ。浮き沈みは激しいとしても、この苦しみはきっと一時的なものだ。自分がいた場所へ戻れるようにトライしていく」

 大きなプレッシャーの中でプレーを続けるマグワイアはレジェンドからのアドバイスを胸に、再びレギュラー奪取へ挑む決意を新たにしていた。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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