マンC戦連敗ストップのアーセナル、「選手層の厚み」と「高さ」を英メディア評価
プレミアリーグ第8節でマンCに1-0で勝利
イングランド1部アーセナルは、現地時間10月8日に行われたプレミアリーグ第8節で昨季王者マンチェスター・シティを1-0で下した。リーグ戦での直接対決での勝利は2015年以来で、連敗を「12」でストップした。英衛星放送「スカイ・スポーツ」は大一番でアーセナルが示した2つの成長を指摘している。
昨季はプレミアリーグで2位となり、ミケル・アルテタ監督の下で躍進を続けるアーセナル。今季は3連覇中のシティの対抗馬本命と目されるなか、シーズン最初の直接対決を制した。
後半41分、MFトーマス・パーティのロングボールを前線に走り込んだ日本代表DF冨安健洋が頭でつなぎ、ボールをキープしたMFカイ・ハフェルツの落としからFWガブリエル・マルティネッリが豪快に蹴り込み、それが決勝点となった。試合終盤の劇的なゴールにスタジアムは歓喜の渦となった。
英生成放送「スカイ・スポーツ」はこのアーセナルの勝利について、「アーセナルがタイトルレースの大本命を下したというだけでなく、彼らの成長を示した」と報じている。特に成長を感じさせた要素が「深さと高さ」にあったという。
「深さ」というのは、チームの「選手層の厚み」を指している。アーセナルはこの重要な一戦で攻撃の要であるイングランド代表FWブカヨ・サカを負傷で欠いていた。
昨季もシティとの2度の対戦で2月のホームゲーム(1-3)ではMFトーマス、4月のアウェー戦(1-4)ではDFウィリアム・サリバが欠場となるなど少なくとも1人は重要な選手を欠いた状態での戦いを余儀なくされ、結果はあえなく敗れていた。
今回もサカというキーマンを欠いた状態での戦いとなったが、FWガブリエウ・ジェズスが右ウイングで代役を務め、さらにトーマス、冨安、ハフェルツ、そしてスコアラーのマルティネッリと途中出場の4人がゴールを導き、白星を手にした。スタメン11人だけでなく、控えの選手の充実さを物語っている。
そして、もう1つの成長部分である「高さ」を示したのは冨安とハフェルツだった。元イングランド代表DFガリー・ネビル氏が残り15分で投入された2人について、「アーセナルにより高さをもたらすためだった」と語ったように、この2人はこれまでのアーセナルにはあまりなかった空中戦での強み加えるという意味で大きな役割を果たしていたという。普段は巧みなパスワークからのゴールが多いアーセナルにとってロングボールを使ったシティ戦の決勝点は新たな可能性を示したと言えるだろう。
ハフェルツと同じく新加入のMFデクラン・ライスも高さと強さを兼ね備えた選手であり、アーセナルは高さを含めたフィジカル面でも昨季から明らかに成長を見せていた。絶対的な王者として君臨するシティと遜色ないチームができ上がりつつあるようだ。
(FOOTBALL ZONE編集部)