FWジルー、守護神で緊急登板もチームを救えた訳とは? GKの“原点”に英紙注目「子どものころ…」

守護神の代役を務めたオリビエ・ジルー【写真:ロイター】
守護神の代役を務めたオリビエ・ジルー【写真:ロイター】

後半アディショナルタイムにジルーが代役としてGKで出場

 イタリア1部ACミランのフランス代表FWオリビエ・ジルーが“守護神”としてチームを救った。現地時間10月7日に行われたセリエA第8節ジェノア戦、GKマイク・メニャンの退場を受けて、ジルーはゴールキーパーとしてプレー。決定的なピンチでビッグセーブを披露し、勝利に貢献した。

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 ミランは後半42分にアメリカ代表MFクリスティアン・プリシッチのゴールで先制。1-0のまま後半アディショナルタイムに突入し、同6分にミランのGKメニャンがエリア外に飛び出して相手選手を倒してしまい、VARでのチェックを経て退場となった。

 選手交代を使い切っていたミランは後半途中からピッチに立っていたストライカーのジルーをGKとして起用。ジルーは退場したメニャンのGKユニフォームとグローブを着用してゴールマウスに立った。直後のFKはクロスバーに当たって事なきを得たが、その後もミランは攻め込まれる展開となった。

 その後にジェノアのGKジョゼップ・マルティネスも退場となり、当初の目安7分を大きく超えるアディショナルタイムが取られたなか、同14分にミランはピンチを迎える。

 ジェノアが中盤からダイレクトパスをつなぎ、MFカレブ・エクバンのヒールパスからFWゲオルゲ・プスカシュが最終ラインの背後に飛び出した。頭でのコントロールからあとはシュートという絶好のチャンスだったが、ここでジルーが果敢に飛び出し、決死のパンチングでシュートをブロック。こぼれ球にも素早く反応してボールをしっかりとキャッチし、失点を防いだ。

 ジルーのビッグプレーの後、アディショナルタイム15分を過ぎたところで終了。ミランは1-0で勝利を収め、インテルを抜いて首位に浮上した。

 英紙「デイリー・ミラー」は「ジルーが信じられないようなセーブ」と見出しを打ち、普段はゴールを決めて勝利に貢献するフランス代表FWのGKとしての活躍を報じた。ジルーは衛星放送「スカイ・スポーツ・イタリア」に対し、「このような瞬間は経験したことがない。このチームが誇らしい。最後まで戦い、いいセーブもすることができた。クロスバーにも助けられて幸運だった。僕らはライオンのように戦い、ファンにとってもハッピーな結果だ」と勝利の喜びを明かした。

 また、ジルーは自身のビッグセーブについて「ヘディングになるかどうかわからなかった。でもライン上にとどまるよりはいいと思って飛び出した。GKの動きはできないけどそう感じたんだ」と本能的なプレーだったと回想。「腕が痛かったけど良かったよ。子どものころはGKをするのが好きだった。それが僕が選ばれた理由だよ」とジョーク交じりにGKとしてのプレーを振り返っていた。

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