日本女子代表、アジア大会で連覇を達成! 決勝で北朝鮮を4-1で下し金メダルを獲得

日本女子代表が北朝鮮女子代表に勝利【写真:ロイター】
日本女子代表が北朝鮮女子代表に勝利【写真:ロイター】

1-1で前半を折り返し、後半に立て続けに3ゴール

 中国・杭州で開催されているアジア競技大会は、10月6日に女子サッカー決勝で日本女子代表と北朝鮮が対戦。日本は劣勢を耐えながら後半に立て続けに3ゴールを挙げ、4-1の勝利を収めて金メダルを獲得した。

 日本と北朝鮮の対戦は前回2018年大会の準々決勝で日本が2-1で勝利して以来となる。日本は準決勝で開催国の中国を相手に4-3で勝利し、北朝鮮はウズベキスタンに8-0と圧勝して勝ち上がってきた。「なでしこジャパン」の呼称を使用するチームは、この大会と時期が重なった先月の国際親善試合アルゼンチン戦を行ったため、このチームはWEリーグでプレーする選手を中心に構成されている。

 立ち上がりに北朝鮮から押し込まれた日本だったが前半10分、右サイドからFW山本柚月が逆サイドで背後を取ったMF中嶋淑乃に絶妙なラストパス。中嶋は飛び出してくるGKを上手く外したシュートを決め、日本が連覇へ向けて幸先の良い先制点を奪った。北朝鮮に多くのセットプレーを与えて苦しい展開になった日本だが、それでも左サイドの中嶋がキープしたところからMF谷川萌々子のクロスに、今年の女子ワールドカップ(W杯)にも出場したFW千葉玲海菜がヘディングシュートを放つなど、防戦一方にはならずに試合を進めた。

 しかし日本は前半38分、GK浅野菜摘から中盤につなごうとしたパスが乱れてしまい、そこでボールを失ったところからのショートカウンターでサイドを使われ、最後は中央に戻したボールをFWキム・キョンヨンに押し込まれてしまった。前半は1-1の同点で終了。普段はU-20女子W杯を目指す世代を率いる狩野倫久監督は、先制アシストの山本とオフシーズンに手術を行い負傷明けのMF塩越柚歩に代え、FW上野真実とFW大澤春花をピッチに送り込んだ。

 後半は立ち上がりから北朝鮮の攻勢を受け、何度となくゴール前に攻め込まれた。タッチラインへのクリアが多くなり、前方へ蹴り出した時のセカンドボールの回収でも後手を踏んで苦しい時間を過ごした。GK浅野と最終ラインの連携が乱れる場面もあり、失点の危機感が強い時間帯を過ごした。

 そうしたなかで迎えた後半21分、数少ない攻撃機会の中で得た左コーナーキックからゴール前に入ってきた大澤がヘディングで合わせて値千金の勝ち越しゴール。さらに後半24分、右サイドで大澤がキープしたところにフォローした谷川が右45度付近で右足のキックフェイントで相手を外すと、左足で巻き込むようなシュート。これがニアサイドの上に吸い込まれ、日本が一気に2点リードを奪った。

 さらに後半27分、日本は左サイドから抜け出した千葉がそのまま持ち込むと、角度のないGKとの1対1をゴール上に突き刺して追加点。少ないチャンスで決定力を発揮して4-1とした日本は、今大会に向けて短い準備期間で集められたメンバーで連覇を達成。選手層の厚さを見せる結果になった。

 日本女子サッカーは今後、今月末に「なでしこジャパン」としてパリ五輪に向けたアジア2次予選がスタートする。また、来週末の14日にはWEリーグカップの決勝が行われ、来月には3シーズン目のWEリーグが開幕する。

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