伊紙が本田を擁護 「彼はスジェリトーレ(チャンスメーカー)」とゴールの演出に期待

主役のメネズを生かすのは本田

 ACミランの日本代表FW本田圭佑は現在、7試合連続で無得点と結果を出せていない。だが、地元メディアは本田を「スジェリトーレ(チャンスメーカー)」と擁護している。
 イタリア地元紙「ガゼッタ・デロ・スポルト」が「つまずきながら走る、ミラン。チャンピオンズは?」という見出しで特集した。
 前節ジェノア戦で0-1で敗れたミランは、現在7位と目標の来季のUEFAチャンピオンズリーグ進出圏となる3位からも遠ざかっている。
 そのチームにあって、現在の主役は元フランス代表FWジェレミー・メネズだという。記事では、こう指摘されている。
「メネズが好調で、しかも、ゴールが決まれば、ミランの勝ち点は保証される。インザーギはメネズの調子が悪い時の代替戦術が必要だ」
 3トップの中央で偽の9番役を託されることが多いメネズは好不調の波が存在する。独特なテンポと、技術を生かしたキープ力が効果を発揮し、誰も止められない試合もある。だが、その一方で球離れの悪さから攻撃の停滞を招く局面もあり、ミランにとってもろ刃の剣になっている。
 だが、タレント軍団パリ・サンジェルマンからやってきた才能は、現在チーム最多の7得点で必要不可欠な存在だ。
「メネズがゴールを決める時、ミランは常に勝ち点を持ち帰った。3試合(ラツィオ、パルマ、ウディネーゼ戦)で勝利し、2試合(サンプドリア、インテル戦)で引き分けた」
 勝ち点11に寄与しているメネズの奮起に期待を寄せた。本田は開幕7試合で6得点2アシストと爆発したが、ゴールから遠ざかっている。ジェノア戦は発熱直後、コンディション不良の影響もあってか、今年1月のミラン移籍後、最悪の試合だったと地元メディアから酷評された。沈黙している男は、この特集では擁護されている。
「今本田もゴールを決めることができない。だが、何も嘆くことはできない。彼の主な役割はスジェリトーレ(イタリア語でチャンスメーカー)。フィナリザトーレ(フィニッシャー)ではないのだから」
 背番号「10」は決定力も大きな武器だが、右ウイングというポジション柄、アシスト役の仕事も求められている。次節は14日、ホームに強敵ナポリを迎える。本田にはミランを勝利に導くゴールを生み出す使命が課されている。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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