PK判定は「あり得ない」 浦和×横浜FC、ユニフォーム“つかみ合い”→転倒で識者の見解は?「認識されなかったのは残念」

浦和対横浜FCのPK判定を検証(写真はイメージです)【写真:徳原隆元】
浦和対横浜FCのPK判定を検証(写真はイメージです)【写真:徳原隆元】

浦和×横浜FCで起こった事象を検証

 スポーツチャンネル「DAZN」の判定検証番組「Jリーグジャッジリプレイ」で、9月29日のJ1リーグ第29節、浦和レッズと横浜FCの試合が取り上げられた。ここではPK判定が妥当がどうか議論された。

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 後半27分、浦和はMF関根貴大のパスを受けようとしたFW興梠慎三がDFンドカ・ボニフェイスに倒されて今村義朗レフェリーはPKと判定した。この際に両者はユニフォームをつかみ合っている状態だったが、柿沼亨VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)も介入なく判定は確定していた。

 ゲスト出演した林陵平氏は「このシーンは興梠選手の経験が勝ったと感じた。互いに引っ張っているし、倒れるのもシミュレーションではないと思う。ただ、ファウルはなしでいいと思う。ストライカー目線で言うと、引っ張られているけど倒れなくても耐えられる。ただ、ボックス内なので引っ張ってきたらもらえるかもと倒れた。PKになった、良かったという形だと思う」とコメント。そしてVARについて「介入していいと思う。DFだけが引っ張っているのではなく、お互いに引っ張っている」と、ノーファウルの見解を示した。

 同じくゲスト出演した南葛SCの今野泰幸は「絶対にVARが入ってほしかった。絶対ノーファウル。もし、VARが入ってファウルを取るならPKじゃないところで取る。DFはペナルティーエリアの外では引っ張っているけど、中ではそんなに引っ張っていない。むしろ、中で引っ張っているのはむしろ興梠選手。ユニフォームが伸びたのを振り払おうとしているだけで、それが引っ張ったような。もらいにいっている」と、話した。

 林氏は興梠のプレーについて「相手をブロックするため。引っ張ろうとも思っていない。触ろうとしている時に相手が来るので引っ張っている状態になっている。最初から引っ張ろうとはしていない」と解説。「相手が圧を加えてくると手だけでは抑えきれなくてユニフォームをつかむ感じになるけど、引っ張ろうとしているわけではない」と話した。

 今野は「ポジション争いが大事なので、引っ張られたら引っ張りたくなる。負けていられない。最初に引っ張っているのは興梠選手だし、DFはかわいそう」と話し、林氏も「逆のファウルになってもおかしくない」と、それぞれ攻撃的なポジション、守備的なポジションの選手としての印象を話した。

 元国際審判員・プロフェッショナルレフェリーの家本政明氏は「結論から言うと、PKはあり得ない」として、「誰が反則と言える行為を起こしたのかは興梠選手。(ンドカは)腕を強く引っ張るとか、ユニフォームは引っ張っていない。ファウルされているけど笛が鳴らないから、プレーしないといけない。レフェリーはすごくいいポジションと距離で見ている。ファウルを起こした選手がペナルティーエリアの中まで引っ張ってきて、(ンドカが)少し後方からユニフォームを捕まえる行為は見える。引っ張り倒すほどの力が加わったかというと、いろいろな映像のアングルを見るとない。現場でこれを見てほしかったけど、そう認識されなかったのは残念」と話す。

 そして「VARが入らなかったのも非常に残念。ペナルティーエリアの中だけだとお互いにやっている、(PK判定になるような)そう見える行為もあるとなるけど、それまでに誰がその行為を起こしたかとなると興梠選手。PKではなく、ファウルを取るなら横浜FCボールとしなければならなかった」と話していた。

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