甲府が逃していた“金の卵” 元JリーガーFWがブラジル1部で得点王に輝く
元甲府の22歳ポッチケがブラジル1部で14ゴール、欧州移籍も現実味を帯びる
元Jリーガーがブラジル1部リーグで得点王に輝いた。ポンチ・プレッタのFWウィリアン・ポッチケが14ゴールを挙げ、元ブラジル代表FWフレッジなどと並び得点王の座に輝いている。
ポッチケは2013年夏にヴァンフォーレ甲府に加入。当時19歳の新星として期待を集めたが、負傷もあり天皇杯1試合出場1ゴールのみで母国に帰還していた。
しかし、22歳になった今季に大ブレークを果たした。キャリアの中で初の二桁ゴールに到達し、ブラジルメディア「グローボ・エスポルチ」はイギリスの人気小説ハリー・ポッター(Harry Potter)にちなんで「ハリー・ポッチケ」(Harry Pottker)と見出しで報じた。本人も「冗談だけど、周りからはボールを魔法のように扱うと言ってもらえる」と上機嫌の模様だ。
甲府所属時に180センチ・88キロとされていた頑強な体格を武器にしたプレーは、東京ヴェルディなどでプレーし、現在はロシアで活躍するブラジル代表FWフッキに例えられ、「フッキ2世」とも呼ばれる。本人も同メディアに対して「僕に影響を与えた選手」と、憧れを口にしている。イタリア紙「コリエレ・デロ・スポルト」は、「彼はフッキのような強さとポテンシャルがあり興味深い」という元ブラジル代表ドゥンガ監督のコメントも紹介している。
ポンチ・プレッタにはレンタル移籍で、保有元のフィゲイレンセとは2017年12月31日までの契約を残しているとされているが、その一方で欧州移籍も現実味を帯びている。甲府にはわずか半年の所属であったものの、Jリーグでプレー経験を持つ新鋭は一気に注目を集めそうだ。甲府が逃した金の卵は、思わぬ形で大化けした。
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フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images