退場者を2人出し、後半アディショナルタイムに勝ち越し点献上で敗戦

　イングランド1部リバプールは、現地時間9月30日にプレミアリーグ第7節でトッテナムと対戦。退場者を2人も出す展開から、後半アディショナルタイムにオウンゴールで決勝点を献上し、1-2で敗れた。前半にはFWルイス・ディアスのゴールが“誤審”で取り消され、チームを率いるユルゲン・クロップ監督は判定への不満を隠そうとはしなかった。英紙「デイリー・メール」が試合後のコメントを伝えている。

　リバプールは前半24分にMFカーティス・ジョーンズがMFイブ・ビスマへのファウルで退場に。足手の足を踏み付けてしまい、一発レッドの判定となった。しかし、同34分、FWモハメド・サラーのスルーパスに抜け出したディアスがゴールネットを揺らし、数的不利の状況で先制に成功したかに思われた。

　この得点はビデオ・アシスタント・レフェリー（VAR）チェックによってオフサイドと判定され、ノーゴールに。しかし、リプレイ映像を見るとディアスはオンサイドであり、VARによる検証が不十分なままオフサイドと判定されていた。試合後、プレミアリーグのPGMOL（プロ審判協会）がディアスのゴール取り消しについて「重大な人為的ミスが発覚した」と声明を発表し、謝罪していた。

　試合はその後、トッテナムが同36分にFWソン・フンミンのゴールで先制。リバプールも前半アディショナル4分にFWのコーディ・ガクポが同点弾を挙げるが、後半に入るとFWディオゴ・ジョッタも退場となる2人少ない状況に。そして試合終了間際の後半アディショナルタイム6分、DFジョエル・マティプのオウンゴールによって勝ち越しを許し、そのまま1-2で敗れた。

　PGMOLから判定についての謝罪を受けても、リバプールのクロップ監督の怒りは収まらない様子だった。

「（PGMOLがミスを認めたことについて）何か助けになるのか？　ノーだ。マン・ユナイテッドの試合（ウォルバーハンプトン戦）でも同じようなシチュエーションだったが、彼らが勝ち点を獲得できたか？　これもノーだ。我々も勝ち点を得られるわけじゃないのだから、なんの助けにもならないよ」

　クロップ監督は「フィールドにいる人間は100%正しい判定を求めているわけではない」としたうえで、「今日の判定は非常にあっさりと下された。あれが試合を変えてしまった」と語っていた。

　開幕6試合で5勝1分と無敗を続けていたリバプールだったが、後味の悪さが残る今季初黒星となった。