浦和、17位横浜FC戦で痛恨1-1ドロー ショルツPK弾で追い付くも…リーグ逆転Vへ厳しい状況に
前半にリンセンが負傷交代…攻撃の迫力欠き勝ち切れず
浦和レッズは9月29日のJ1第29節で横浜FCをホームに迎え撃ち、1-1の引き分け。負傷者も出すなかで意地を見せる試合だったが、首位との勝ち点差が開いて厳しい状況に追い込まれた。
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浦和は9月に入ってから7試合目の公式戦で、全てが中3日や中4日の厳しい日程を過ごしている。24日の前節ガンバ大阪戦は3-1で勝利したが、FWホセ・カンテが退場処分を受けたことで1-1の同点から約40分間を10人でプレーする厳しい展開だった。そして、カンテにはシーズンで2回目の一発退場であり2試合出場停止の処分が下った。
そうしたなか、マチェイ・スコルジャ監督はトップ下に17歳MF早川隼平を起用し、1トップにG大阪戦の奮闘が際立ったFWブライアン・リンセンを配置。2列目の両サイドはMF安居海渡とMF小泉佳穂として、アタッカー色の濃い選手をベンチスタートにした。
キックオフ直後からコンディションの差が目立ち、横浜FCが速いプレスで浦和を苦しめた。前半15分には早々と浦和が失点。FWマルセロ・ヒアンが右サイドから中央にカットインすると、DFマリウス・ホイブラーテンのタックルで浮いたボールに反応したヒアンはそのまま左足ボレーで強振し、これがネットに突き刺さり、横浜FCが先制した。
浦和はなかなか攻撃の形が作れずに苦戦が目立つ中で前半36分、ピッチ上にリンセンが座り込んでしまう。チームメートが駆け寄ると「×」のサイン。左足の太ももを気にする仕草が見え、FW興梠慎三と交代になった。
浦和は試合前時点で首位のヴィッセル神戸を勝ち点6差で追う3位という状況だけに、スコルジャ監督はハーフタイムに3枚替え。前節G大阪戦で浦和移籍後の初ゴールを決めたFW髙橋利樹、MF関根貴大の両アタッカーと、左サイドバックにDF大畑歩夢を投入。横浜FCは後半立ち上がりに1回カウンターのチャンスがあったが、その後は完全に浦和が押し込んで、横浜FCがブロックを構える時間になった。
なかなかシュートまで持ち込めなかった浦和だが後半28分、関根の縦パスをキープしようとした興梠が背後からDFンドカ・ボニフェイスに抑えられたとして今村義朗レフェリーはPKのホイッスル。ファウルの位置も際どくビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)のチェックが入ったがそのまま判定が確定し、これをDFアレクサンダー・ショルツが蹴り込んで1-1の同点となった。
優勝争いのために勝ち点3が欲しい浦和と残留争いのために勝ち点を積みたい横浜FCの意地がぶつかり合ったラスト15分は迫力のあるものになったが、そのまま1-1の引き分け。浦和は他会場で勝利した神戸との勝ち点差が8に開いての残り5試合と、優勝争いはかなり厳しくなった。
(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)