ザッケローニ氏、ゴールラッシュから一転失速の本田に言及「常にうまくはいかない」
ミランが浮上するには中盤の強化が必要とザッケローニ氏
前日本代表監督で、かつてACミランを率いてスクデットを獲得したアルベルト・ザッケローニ氏が古巣のミランとインテルの現状を分析し、アドバイスを送っている。9日付のイタリア地元紙「ガゼッタ・デロ・スポルト」が特集で報じている。
現在ミランは7位、インテルは12位と低迷。紙面上で両クラブの現状にメスを入れているザッケローニ氏はミランについて「アップダウンがある。そうでなければ、この順位にはいなかっただろう」と不安定な戦い方が低迷の要因と分析した。
今季から就任したフィリッポ・インザーギ監督の手腕にも触れ、「数か月しかプロサッカーの監督経験がない。できるだけ早く成長させようとしている。プリマベーラの監督をしながらもトップチームを近くで注意深く観察していたのだろう。しかし監督をするということは全く異なる。選手やスタッフなど周囲の人たちから信頼されるような適切な存在となるには時間が必要だ」と指摘している。
さらにミランが攻撃面で抱える問題点についても分析。現在、計23得点とリーグ4位タイにつけるミランだが、開幕当初の勢いはなく、勝負所でゴールを奪えないチームはここ7試合で1勝4分け2敗と低迷。この決定力不足について、「エリアにはもっと選手たちが入っていなければならない」と指摘している。
一方で、開幕から6得点2アシストとチームの得点源になりながら、ここ7試合で無得点が続く背番号10については「シーズン初めは本田がほとんどすべてのボールを前線へ持ち込み、適切なタイミングを見つけ、攻め込んでいた。その点で言えば、彼のゴールはほとんどがコピーのようなものだったが、常にうまくはいかない」とかばうようなコメントも発している。
また今後、ミランを浮上させるために必要な要素として中盤のテコ入れを挙げ、「(復帰したばかりのイタリア代表MF)モントリーボを一番いいコンディションに戻すこと。そしてボランチのクオリティーを上げなければならない」と指摘。今冬の移籍市場で中盤を補強する必要性があることも訴えていた。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images