日本のACL会場で掲げられた仁川サポーターの横断幕が反響

　AFCチャンピオンズリーグ（ACL）東地区のグループステージが9月19日に開幕したなか、J1王者の横浜F・マリノス対韓国Kリーグの仁川ユナイテッドFC戦（2-4）で仁川サポーターが掲げた横断幕が話題に。ACL公式SNS上で脚光が当てられると、ネット上での反響がさらに広がっている。

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　仁川が4得点を挙げて勝利したこの一戦は、横浜国際総合競技場で開催。会場には仁川サポーターも多数集結し、熱心に声援を送る姿が見られたなかで注目を浴びたのが、1つの横断幕だった。スタンドの最前列前にある柵に掲げられた幕には、日本語で「ユ・サンチョルを忘れずにいてくれてありがとう」の文字が記されていた。

　ユ・サンチョルさんは、韓国代表として通算122試合18得点を記録したレジェンドとして知られ、横浜F・マリノスと柏レイソルにも在籍したため、日本のサッカーファンにも馴染み深い存在だった。引退後は指導者へ転身。2019年から仁川の監督も務めたなか、同年に膵臓がんを公表し、闘病を続けた末、21年6月7日に帰らぬ人となった。

　この訃報は日本でも大きく報じられ、今年6月10日のJ1リーグ第17節・横浜FM対柏の一戦では試合前に追悼セレモニーが実施。日韓の懸け橋となった元韓国代表レジェンドに思いを馳せる日本サポーターも多くいたことに対し、仁川のサポーターは感謝の気持ちを横断幕に記し、ACLの開幕戦で届けていたのだ。

　この横断幕を収めた1枚の写真がSNS上で拡散。感動の声が続々と寄せられていたなかで、ACLの日本語版X（旧ツイッター）が改めて脚光を当てると反響はさらに広がりを見せている。日本ファンからは「めちゃ感動した」「嬉しい心遣いありがとう」「泣ける」といった反応が寄せられ、心打つ光景に熱視線が注がれていた。