味方のボールロスト受けて…ドイツMFの帰陣シーンに喝采

　ドイツ代表は9月の国際Aマッチで日本代表に1-4と大敗し、ハンジ・フリック監督の解任劇へと発展した。日本戦ではDFアントニオ・リュディガーが失点時に緩慢なプレーを見せたことが批判の的となった一方、プロ意識を感じさせる全力プレーを見せていた1人の選手にネット上では喝采が送られている。

　リュディガーへの批判が相次いだのは、1-2のビハインドで迎えた後半45分の場面だ。ハイラインを敷いたドイツは敵陣でMFロビン・ゴセンスがMF久保建英のプレスを受けてボールロスト。久保に独走を許すカウンターを浴び、ゴール前で久保からパスを受けたFW浅野拓磨にゴールを決められた。

　この場面でリュディガーはゴセンスがボールを失った際、一瞬その場で立ち止まり“棒立ち状態”になる姿が映像で捉えられており、その後も全速力ではなくランニングで帰陣。覇気のない姿に批判が噴出し、イタリアスポーツ専門メディア「Fanpage.it」では「ドイツでは陰謀論が蔓延中」とも報じられた。

　一方、この場面で闘志を見せたのがMFヨシュア・キミッヒだった。ゴセンスのボールロスト後、リュディガーよりも数メートル後方にポジションを取っていたなかで、全速力で帰陣。ゴール前に辿り着いた時には失点を見届ける形になったが、プロ意識を感じさせるそのプレーがネット上で話題になった。

　リュディガーとのパフォーマンスの差が鮮明に現れた形ともなり、日本のファンから「感動する」「かっけぇよこの男」「さすがすぎる」「唯一戦えてた」といった賛辞が続々。敗戦後、ドイツテレビ局「RLT」に対し「当然の敗北だった」と発するなど、キミッヒの真摯な姿に喝采が送られていた。