ドイツ新監督の有力候補ナーゲルスマン氏、現地紙が指摘する就任への“障壁”とは?

ユリアン・ナーゲルスマン氏【写真:ロイター】
ユリアン・ナーゲルスマン氏【写真:ロイター】

昨季まで率いたバイエルンから契約解除金を要求される可能性

 ホームで行われた国際親善試合で日本代表に1-4と完敗したドイツ代表は、9月10日にハンジ・フリック監督を解任した。スポーツ・ディレクター(SD)を務めるルディ・フェラー氏が暫定的に指揮を執った12日のフランス代表戦ではようやく勝利を手にしたドイツ。正式な後任監督には複数の名前が挙がっている。

 そのなかの1人が、昨季途中にドイツ1部バイエルンの監督を解任されたユリアン・ナーゲルスマン氏だが、ドイツ代表監督の就任は一筋縄ではいかない可能性があるようだ。ドイツ紙「ビルト」が報じている。

 イングランド1部リバプールを率いるユルゲン・クロップ監督の代表監督就任を求める声が大きいが、同監督はリバプールで指揮を執っており、自国開催のEURO2024(欧州選手権)では指揮を執る可能性は低いと見られている。

 そうしたなかで「ビルト」紙は、現在フリーとなっているナーゲルスマン氏をドイツ代表新監督の最有力候補として名前を挙げた。ブンデスリーガ史上最年少の28歳でホッフェンハイムの指揮を執ったナーゲルスマンは、2021年夏にバイエルンの監督に就任。2021-22シーズンにはブンデスリーガ制覇を成し遂げたが、2023年3月に解任された。

 実現すれば、39歳でドイツ代表の指揮を執ったユルゲン・クリンスマン監督(現韓国代表監督)の記録を更新する36歳の史上最年少のドイツ代表監督が誕生することになる。しかし、ナーゲルスマン氏はバイエルンを解任されたにもかかわらず、2026年まではバイエルンとの契約期間中になっているため、ドイツサッカー連盟(DFB)はバイエルンに契約解除金を要求される可能性があるという。

 今年4月にイングランド1部チェルシーやトッテナムの監督就任が噂された時に、RBライプツィヒからナーゲルスマン氏の引き抜きに1500万ユーロ(約24億円)を支払っているバイエルンは、移籍金を要求すると報じられた。数か月後に自国開催のEUROを控えているドイツ代表の緊急事態だが、新監督人事はどのような決着を見るだろうか。

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