英記者がドイツ戦先発11人を採点 「MVPは文句なし」「物足りない」…強豪撃破でも分かれた明暗
【識者の目】攻守で躍動の冨安、遠藤に8点のチーム最高評価
日本代表(FIFAランキング20位)は、9月9日(日本時間10日)に敵地でドイツ代表(同15位)と対戦し、4-1で快勝した。カタール・ワールドカップ(W杯)以来の再戦で、強敵相手に2連勝となった。かつてアジアサッカー連盟の機関紙「フットボール・アジア」の編集長やPAスポーツ通信のアジア支局長を務め、昨年のカタール大会でW杯を7大会連続で現地取材した英国人記者のマイケル・チャーチ氏が先発メンバーを採点した。
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日本代表・ドイツル戦の先発メンバー採点(10点満点)
<GK>
■大迫敬介(サンフレッチェ広島) 6点
フィジカルで屈強なドイツ相手にもセットプレーや高さで及第点な対応。不安定さもあったが、森保一監督の古巣サンフレッチェ勢の新たなお気に入りだ。
<DF>
■冨安健洋(アーセナル) 8点
最終ラインの心臓部で圧巻のパフォーマンス。ボール保持の有無に関わらず、極上のレベル。サネをスピードで抑え込む能力。MVPは文句なし。
■板倉 滉(ボルシアMG) 7点
冨安とのセンターバックで初の連携だったが、ほとんどの局面で盤石だった。空中戦よし。タックルよし。及第点。
■伊藤洋輝(シュツットガルト) 6点
前半FWレロイ・サネとの1対1でめった打ちにあった。終盤システム変更でやや持ち直したが、森保ジャパン最大の脆弱性に。
■菅原由勢(AZアルクマール) 7点
攻守ともに抜群。2ゴールにも重要な関与を見せた。森保ジャパンでの菅原の旅は上昇気流に乗り続けている。
<MF/FW>
■守田英正(スポルティング) 7点
遠藤との連携でドイツの中盤を抑え込み、ミスも誘発。失点に関与した以外は堅実な働き。
■遠藤 航(リバプール) 8点
リバプールへ移籍後初めての凱旋試合でドイツ人に能力を再認識させた。強烈なタックル。ポゼッションでの冷静さ。印象的なパフォーマンス。
■三笘 薫(ブライトン) 7点
エースがまたしてもサイドで躍動。ポゼッションでは常にドイツの脅威に。森保監督からようやく相応しい全幅の信頼を手に。
■鎌田大地(ラツィオ) 6点
2点に関与したが、静かな夜に。森保ジャパンのエース格だが、交代後も不在を感じさせず。
■伊東純也(スタッド・ランス) 7点
先制ゴールは見事。絶大なスピードでドイツを守勢に回らせた。右サイドの菅原との連携は二重丸。
■上田綺世(フェイエノールト) 6点
ポストプレーは向上。クロスへの反応は見事。だが、一対一の絶好期で決められないのはストライカーとして物足りない。
マイケル・チャーチ
アジアサッカーを幅広くカバーし、25年以上ジャーナリストとして活動する英国人ジャーナリスト。アジアサッカー連盟の機関紙「フットボール・アジア」の編集長やPAスポーツ通信のアジア支局長を務め、ワールドカップ6大会連続で取材。日本代表や日本サッカー界の動向も長年追っている。現在はコラムニストとしても執筆。