敗戦の中に見えた光明 ミランに頼れるモントリーボ主将が復帰

インザーギ監督も復帰を喜ぶ

 完敗の中に唯一の光明があった。左足腓骨(ひこつ)骨折で半年間離脱していたACミランのイタリア代表MFリカルド・モントリーボが7日の敵地ジェノア戦で先発出場し、後半17分に途中交代するまでプレーした。試合は0-1で敗れたが、フィリッポ・インザーギ監督からも高く評価された。
 主将は試合後、声を弾ませて言った。
「6カ月間ピッチから離れていたからうれしいよ。外から眺めている状況はつらかったので、個人的には復帰できたことが勝利にも等しい」
 モントリーボはブラジルワールドカップ(W杯)直前の5月31日のイタリア対アイルランド戦で相手選手からタックルを受けて負傷。左足を骨折してW杯にも出場できず。フィリッポ・インザーギ新監督の下で戦術構築に励むミランで、一人孤独なリハビリを続けてきた。
 この日は4-3-3システムの中盤の右でプレーした。インザーギ監督は試合後の会見で「モントリーボが復帰してくれて、いいプレーをした」と語り、この日の試合で唯一、ポジティブな点として挙げた。
 今後、試合勘を取り戻すことになるモントリーボは「コーナーキックから失点したことが痛手だった。残念ながら少し不運とも言えるけれど、次の試合に切り替えるしかない。教訓として受け止めるしかない」と語り、前半32分のミランの大きな課題となっているセットプレーからの失点に苦言を呈した。
「もちろん、勝利に貢献したかったけれど、ここまで体のすべてを鍛え直さなければいけなかった。ガリアーニ社長や手術を成功させてくれたメディカルスタッフ、つらい時間を支えてくれた家族と妻に感謝したい」
 日本代表FW本田圭佑は、来年1月、アジア杯オーストラリア大会参加のためにチームを離脱する。頼れるカピターノ(主将)の復帰はミランにとって何よりの補強となりそうだ。

【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

page 1/1

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング