三笘薫と久保建英に芽生える「責任感」 ドイツ戦で見せるのは“信頼”が生んだ成長の幅【コラム】
カタールW杯後に大きく飛躍した三笘と久保
日本代表は9月9日(日本時間10日未明)、ドイツ・ヴォルフスブルクで国際親善試合ドイツ代表戦に臨む。カタール・ワールドカップ(W杯)以来の再戦となるなか、イングランド1部ブライトンMF三笘薫やスペイン1部レアル・ソシエダMF久保建英らは成長の“幅”を見せられるか。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・小杉舞)
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日本代表にとって大きな試金石となる。カタールW杯から約10か月。森保一監督はドイツ戦で「4-2-3-1でスタートしたいと思う」と明言し、W杯時と同じシステムを採用することとなった。カタールW杯では久保が左サイドで先発出場。三笘は途中出場でプレーした。
「前回は40分、35分ぐらいしか出ていないので、守備的な位置でプレーしましたけど、今回はどこでプレーするか分からないなか攻撃的に自分の良さを出せればいいかなと思います。スタメンで出たいですけど、監督が決めることなので。役割を全うしたい」(三笘)
昨季はプレミアリーグ挑戦1年目でもチームの中心として牽引。W杯後から7ゴール6アシストをマークして、今年に入ってからの日本代表戦でも3月、6月と全4試合でスタメン出場を果たすなど、森保一監督からの信頼も絶大で欠かせない絶対的な存在となった。
「(ドイツ戦は)めちゃくちゃ楽しみ。本当に過去最高と言っても過言ではないコンディションの自分がどこまでやれるかというより、やれると思っている。向こうにも意識されるくらいの選手にはなれているかなと思う。あとは試合をそれをどう出せるか」(久保)
久保も、ドイツ戦に懸ける思いが強い。ソシエダ加入1年目の昨季、9ゴール4アシストと結果だったが、W杯後に7得点。シーズン終盤から右肩上がりに高いパフォーマンスを披露し続け、今季もリーグ開幕から突出したプレーを披露している。ジローナとの開幕戦で1ゴール、続くセルタ戦では1アシストをマークすると、直近のグラナダ戦(第4節)では2ゴールと躍動し、4試合連続でマン・オブ・ザ・マッチ(MOM)にも選出された。
この約10か月で日本を支える2人の評価はさらに高まった。そして、日本代表を、チームの中心になるという「責任感」が2人をさらに飛躍させている。
「僕はチームでは監督にもチームメイトにも信頼されるようになって、それも自分の力で掴み取って、徐々にみんなから信頼されているのを身にしみてわかったので、自分がチームをなんとかしないといけないという責任感みたいなものが生まれたことが1つ、自分の今の好調の要因なのかなと思います」(久保)
W杯でのドイツ戦勝利は“歴史的”な1勝だった。今度は強敵相手に日本が積み上げてきたものを発揮しなければならない。それができてこそ日本のベースが一段階上がる。
そのキーマンはこれからも森保ジャパンを牽引する三笘と久保であることは間違いないだろう。必ず成長の“幅”を見せてくれるはずだ。