サラー獲得失敗のサウジ1部クラブ、敬意を欠いた“異端な加入発表”に海外物議 「クロップとリバプールを非難する」

リバプールでプレーするモハメド・サラー【写真:ロイター】
リバプールでプレーするモハメド・サラー【写真:ロイター】

グレイ獲得を正式発表する動画のはずが…クロップ監督やサラーも登場

 サウジアラビア1部アル・イテファクは現地時間9月7日、イングランド1部エバートンからジャマイカ代表FWデマライ・グレイを獲得したなか、クラブが公式SNSで配信した1本の動画が敬意を欠いた内容だと物議に発展。英メディアは「今回のグレイとの契約を祝う動画というよりは、サラーのサウジアラビア移籍を容認しなかったクロップとリバプールを非難する意図に映った」と指摘している。

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 アル・イテファクは新シーズンからリバプールのレジェンドであるスティーブン・ジェラード監督を招聘。それに伴い、かつてチームメイトだったMFジョーダン・ヘンダーソンをイングランド1部リバプールから、MFジョルジニオ・ワイナルドゥムをフランス1部パリ・サンジェルマンから獲得している。さらなる補強を進めるなかで、リバプールと宿敵関係にあるエバートンからグレイを確保した。

 クラブ公式X(旧ツイッター)上でグレイ獲得の正式発表が伝えられたなか、その動画内容が波紋を呼んでいる。投稿には「ゲームオーバー」と記されており、レトロなテレビゲーム風の映像で構成。選択画面でプレミアリーグ、リバプールと進み、FWモハメド・サラーで決定ボタンを押すも、その途端に画面全体に怒りの表情を浮かべたユルゲン・クロップ監督が映し出され「NO!」という文字が表示される。さらに、アストン・ビラを選択し、MFフェリペ・コウチーニョを指名するもうまくいかず、最終的にはエバートンからグレイを選択する内容に締め括られている。

 この動画内容に対して、英メディア「talkSPORT」は「アル・イテファクはグレイのサインに漕ぎ着けたが、サラーを巡る騒動でクロップを嘲笑せずにはいられなかった」と取り上げ、「今回のグレイとの契約を祝う動画というよりは、サラーのサウジアラビア移籍を容認しなかったクロップとリバプールを非難する意図に映った」と指摘している。

 移籍市場が開いて間もなく、アル・イテファクはサラーの獲得を打診していたとのことだが、リバプール側に一蹴されており、またその後はアル・イテハドが巨額オファーを提示してサラーの引き抜きに迫ったが、こちらも実現するには至らなかった。加入したグレイへのリスペクトを欠いた動画となっているだけでなく、サラーやクロップ監督の写真の無断使用で著作権にも触れている恐れすらあるが、それだけサラーをサウジアラビアへ引き入れることのできなかったことに不満を感じていたということなのかもしれない。

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