岩渕真奈の隣で「いつも座って話した」 レジェンド澤穂希が好んだ「なかなか」な後輩のキャラクター
岩渕真奈が引退会見、サプライズ登場の澤さんと思い出話に花
なでしこジャパン(日本女子代表)などで活躍した岩渕真奈が、9月8日に東京都内で引退会見を行った。駆け付けた先輩の澤穂希さんとは、2015年女子ワールドカップ(W杯)での思い出話に花が咲いた。澤さんの「第六感」で、岩渕のゴールが予言されていたという。
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なでしこジャパンは2011年に女子W杯ドイツ大会で優勝、12年はロンドン五輪で銀メダル獲得と、一躍世界のトップレベルでの争いを繰り広げた。そのチームの絶対的な中心が澤さんで、すでにアンダー世代の世界大会などで実績を残していたとはいえ岩渕は若手で新進気鋭のアタッカー。どちらかと言えば「スーパーサブ」に近い役回りで、本人も「2011年の優勝はつい最近、背負っていた責任感に比べたら、何をしにいっていたんだろうという大会」と話したように、先輩選手たちの背中を追う立場だった。
それから4年が過ぎ、2015年の女子W杯カナダ大会で澤さんはベンチスタートが多くなり、岩渕は成長著しく期待も受けていたものの、大会前に負傷。テーピングを巻いた状態でいることも多く、2人はベンチで並んで話す機会が多かったのだという。
澤さんは「私はベンチから見ることも多かったけど、いつもぶっちーの隣に座って『出たらこういうプレーを心がけたい』と見ながら話していた。この人、なんか点を取りそうだなという第六感で、いつも当てていた」のだという。そして、準々決勝のオーストラリア戦で、横に座っている岩渕に「今日、なんか、ぶっちー出たら点を取るよ」と声をかけたのだと話す。
その予言は後半42分に、途中出場していた岩渕の前にゴール前のこぼれ球が訪れるという形で見事に的中。これを蹴り込んで岩渕は勝利の立役者となり、「この人、サッカー以外の能力もあるのかなと。澤さんが言ってくれたから頑張れたのもあるし、予言の力もあるけど、自分の力もあるかな」と冗談めかしながらも、「インパクトが強すぎた」エピソードとして披露していた。
澤さんは「サッカーの話、練習のあととかも座って色々な話をして楽しかった」と、その時間のことを振り返り「誰からも愛される存在。15個くらい歳の違う先輩になかなかいけないものだけど、来てくれる」と、岩渕のキャラクターを表現。岩渕もまた「プロサッカー選手を目指すようになってから澤さんの存在が大きかった。一緒にサッカーをやれて幸せだった。誰1人が欠けてもだけど、澤さんの存在が大きかった。一緒にやって本当に偉大だと思える人がこの場に来てくれたのは嬉しさしかないし、光栄だと思う」と、サプライズでの登場を喜んでいた。