現役引退の岩渕真奈にレジェンド澤穂希が労い 「一緒の時代にサッカーができて幸せだった」

引退会見を行った岩渕真奈と澤穂希【写真:轡田哲朗】
引退会見を行った岩渕真奈と澤穂希【写真:轡田哲朗】

2011年の女子W杯で優勝の喜びを分かち合う

 女子ワールドカップ(W杯)に計3度出場したFW岩渕真奈は、9月8日に引退会見を行った。会場に駆け付けたレジェンドの澤穂希さんは、「毎日、輝いてくれているのが嬉しいので自由に楽しんでほしい」とメッセージを送った。

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 岩渕は2007年に日テレ・東京ヴェルディベレーザでトップチームデビュー。ドイツのホッフェンハイム、バイエルン・ミュンヘンと海外クラブを経験したのち、INAC神戸レオネッサでも活躍した。

 その後20年末から再び海外へ。イングランドへ渡り、アストン・ビラ、アーセナルでプレー。今年1月にトッテナムへ期限付き移籍したが、シーズン終了後の現地時間6月14日には契約満了に伴い、今夏アーセナルから退団となっていた。

 なでしこジャパン(日本女子代表)としては2011年、15年、19年の女子W杯に出場。東京五輪以降は背番号10を背負いエース格としてチームを牽引したが、今年行われたオーストラリア&ニュージーランド共催の大会はメンバーから落選していた。

 9月8日に引退会見を行ったなか、2011年の女子W杯で優勝の喜びを分かち合った女子サッカー界のレジェンドである澤さんも登壇。「まずは現役生活お疲れさまでした。本当にこの決断に至るまで長い間、悩んでいたと思います。私も少しだけ知っていたんですけど、サッカー選手の岩渕真奈は引退するけど、これから違う場所でサッカー界を含めて活躍して輝き続けるのを楽しみにしています。現役生活、一緒の時代にサッカーができて幸せだった。家族同様に苦楽をともに過ごして2011年の優勝と、12年のロンドン五輪も準優勝。輝かしい現役生活を一緒にできたのを誇りに思います。心と身体をゆっくり休んでもらって、今後も日本サッカー界のために一緒に頑張っていけたらと思います」と労った。

 岩渕は、澤さんとの「一番印象に残っているエピソード」としてオーストラリア戦の出来事を挙げた。

「澤さんが言ったとおりになったインパクトが大きすぎた。それでも2011年の優勝はつい最近、背負っていた責任感に比べたら、何をしにいっていたんだろうという大会だけど、優勝の価値を年々感じるようになってきたし、澤さんとあの大会は切り離せない。日本人のバロンドールは今後なかなか、絶対にないと自分では思ってしまっているけど、あの時間は宝物だったと思う。澤さんは気にかけてくれているので、正直に相談して、懐かしいけど昨シーズン中も澤さんに電話したら宮間(あや)さんもいたんですけど、その時に思っていることを話して号泣する事件もありました(笑)」

 澤さんは最後に、「本当に何も気負うことなく、ぶっちーらしく、誰からも愛される存在。15個くらい歳の違う先輩になかなかいけないものだけど、来てくれる。サッカーだけでなくいろいろなところで活躍してほしい。今後もいろいろな仕事やサッカー、子供たちに何かというのも一緒にしたい。毎日、輝いてくれているのが嬉しいので自由に楽しんでほしい」と岩渕にメッセージを送っていた。

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