“下剋上”で7年ぶりJ制覇の鹿島MFが吐露した複雑な胸中 「これで喜んでいいのかな」
「Jリーグのチャンピオンはレッズ」と敬意も
鹿島にとっては、2009年以来のリーグタイトルだった。07年に加入した遠藤は当時の3連覇も経験しているが、この2ステージ制での優勝の価値に対しての意見と戸惑いを口にしている。
「今回の優勝は(前回とは)違う。チャンピオンシップで勝てたけど、Jリーグのチャンピオンはレッズ。こういうルールだから優勝できた。これで喜んでいいのかなと。結果的に最後勝っただけ」
年間を通しての戦いで優劣がつく1シーズン制での優勝を経験しているからこそ、この短期決戦で最終的なタイトルが決まる制度に対する疑問を呈した。そして「Jリーグのチャンピオンはレッズ」と、年間で最も勝ち点を奪った浦和に敬意を表した。
遠藤はそうしたなかでのタイトルだからこそ「クラブワールドカップへ切り替えたい」と話した。日本を代表して挑む世界大会の舞台で、Jリーグチャンピオンの座にふさわしい戦いを見せることが、その戸惑いを振り払う唯一の手段になるはずだ。
【了】
フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web
松岡健三郎●写真 photo by Kenzaburo Matsuoka
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